68PM043|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
Lambert-Beer の法則が成り立つ条件で、15 μmol の物質 A を X mL のイオン交換水に溶解し、光路長 10 mm のセルで吸光度を測定したところ 0.945 であった。 A のモル吸光度係数を 6.3 × 10³ L・mol⁻¹・cm⁻¹ とすると X はどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4.100 mL
この問題のポイント
Lambert-Beerの法則と物質量の式を、単位をそろえて二段階で使う計算問題です。
解説
吸光度AはLambert-Beerの法則「A=εcl」で表されます。εはモル吸光係数、cはモル濃度、lは光路長です。本問ではε=6.3×10³ L・mol⁻¹・cm⁻¹、A=0.945、光路長10 mmです。モル吸光係数の長さの単位がcmなので、まず10 mm=1 cmへ直します。濃度は、c=A÷(εl)=0.945÷(6.3×10³×1)=1.5×10⁻⁴ mol/Lです。次に物質量n=15 μmol=15×10⁻⁶ molを用い、c=n/Vから体積Vを求めます。V=n/c=(15×10⁻⁶)÷(1.5×10⁻⁴)=1.0×10⁻¹ L=0.10 Lです。1 L=1,000 mLなので、0.10 L=100 mLとなります。計算では、光路長をmmのまま代入したり、μmolをmolへ直し忘れたりすると10倍から100万倍の誤差が生じます。式を一度に処理せず、①吸光度から濃度を求める、②物質量から体積を求める、③最後にmLへ換算する、の順に進めると安全です。また選択肢を使い、100 mLなら濃度15 μmol/0.100 L=150 μmol/L=1.5×10⁻⁴ mol/Lとなることを逆算すれば確認できます。
選択肢の確認
1.2 mL:誤り。濃度は7.5×10⁻³ mol/Lとなり、吸光度は47.25で条件と一致しません。
2.10 mL:誤り。濃度は1.5×10⁻³ mol/L、吸光度は9.45となり、条件の10倍です。
3.50 mL:誤り。濃度は3.0×10⁻⁴ mol/L、吸光度は1.89となり、条件の2倍です。
4.100 mL:正しい。濃度は1.5×10⁻⁴ mol/Lとなり、A=6.3×10³×1.5×10⁻⁴×1=0.945です。
5.200 mL:誤り。濃度は7.5×10⁻⁵ mol/L、吸光度は0.4725となり、条件の半分です。
覚えるポイント
- Lambert-Beerの法則はA=εclである。
- εの単位に合わせて、10 mmを1 cmに換算する。
- μmolをmol、LをmLへ正しく換算してから答える。
掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。
問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。