69AM002|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
パニック値として報告すべきなのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正答
1.K 7.0 mmol/L
この問題のポイント
検査値の異常度だけでなく、放置すると短時間で生命を脅かすかという緊急性を判断する問題です。
解説
パニック値、すなわち緊急異常値は、その結果が患者の生命に直ちに重大な危険を及ぼし得るため、検査室から担当医療者へ迅速かつ確実に伝えるべき値です。具体的な報告基準は施設、年齢、診療領域で異なりますが、カリウム(K)7.0 mmol/Lは重度の高カリウム血症であり、この選択肢中で明らかに緊急性が高い値です。細胞外Kが増えると心筋細胞の膜電位が変化し、心電図では尖鋭T波、PR延長、QRS幅増大などを経て、心室細動や心静止に至る危険があります。結果を得たら、患者・検体の同定、溶血指数、採血時の点滴混入などを確認します。ただし、再検査のために報告を不必要に遅らせず、施設手順に従って連絡し、受信者と内容を記録し、必要なら復唱確認を行います。Na 130 mmol/Lは軽度低ナトリウム血症、LD 300 U/Lは基準範囲に依存する軽度変化、血小板50万/μLは血小板増加、ヘモグロビン15.0 g/dLは一般的な成人で概ね基準範囲であり、いずれも本問のK 7.0ほど即時の致死的危険を示しません。
選択肢の確認
1.K 7.0 mmol/L:正しい。重度高カリウム血症で、致死性不整脈や心停止を起こし得るため直ちに報告します。
2.Na 130 mmol/L:誤り。軽度の低ナトリウム血症であり、症状や低下速度の評価は必要ですが、この中で最優先の緊急値ではありません。
3.LD 300 U/L:誤り。乳酸脱水素酵素の軽度上昇程度で、単独で直ちに生命を脅かす値ではありません。
4.血小板数50万/μL:誤り。血小板増加を示しますが、通常この値だけで直ちに致死的となる緊急異常値ではありません。
5.ヘモグロビン15.0 g/dL:誤り。成人ではおおむね基準範囲内にあり、緊急報告を要する異常ではありません。
覚えるポイント
- パニック値の具体的基準は施設ごとに定める。
- K 7.0 mmol/Lは致死性不整脈の危険がある重度高カリウム血症である。
- 検体異常を確認しつつ、報告・復唱・記録を迅速に行う。
掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。
問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。