69AM003|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問

クレアチニン(酵素法)の内部精度管理図( 管理図)を示す。 原因として最も考えられるのはどれか。

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正解: 4

正答

4.使用期限が切れた試薬で測定した。

この問題のポイント

x̄管理図の点の並びから、突然のシフト、連続的なトレンド、偶発的なばらつきを見分ける問題です。

解説

図には中央の平均値、上方管理限界、下方管理限界が示され、横軸は測定回数です。前半の管理値は平均値の上下に小さく分布していますが、後半では測定回数を追うごとに同じ方向へ連続して低下し、最後は下方管理限界に達しています。このような並びは下降トレンドであり、ランダムな偶発誤差ではなく、時間とともに増大する系統誤差を疑います。クレアチニン酵素法で使用期限を過ぎた試薬を使い続けると、酵素や発色試薬の活性が徐々に低下し、反応量が小さくなって管理試料が低値方向へずれるため、図の経時的低下を説明できます。試薬1と2の逆転、管理試料の濃縮、標準物質濃度の誤りは、操作した時点から急に大きくずれるシフトとして現れやすく、滑らかな漸減とは合いません。未熟な測定者による分注量や操作時間の不統一は、平均を一方向へ連続移動させるより、点の散らばりが増える偶発誤差になりやすいです。管理限界内の点でも、連続上昇・下降や一方側への偏りといった配列規則に違反すれば、分析系を点検する必要があります。

選択肢の確認

1.第1試薬と第2試薬を逆にして測定した:誤り。反応順序が崩れた時点で急激かつ大きな異常が生じやすく、連続的な下降トレンドとは一致しません。
2.管理試料を半分の溶解液量で溶解した:誤り。管理試料が約2倍に濃縮され、そのロットを使い始めた時点から高値へ急変すると考えます。
3.標準物質の濃度を2倍にして測定した:誤り。校正係数が誤り、校正直後から一定方向へ急にずれるシフトが想定されます。
4.使用期限が切れた試薬で測定した:正しい。試薬活性が経時的に低下すると、管理値が徐々に低下する下降トレンドを生じます。
5.未熟な技量のスタッフが測定した:誤り。分注や操作の再現性低下により、方向性のないばらつきが増えることが多いです。

覚えるポイント

  • 連続する一方向の変化はトレンドで、時間依存の系統誤差を疑う。
  • 平均が急に移動するのはシフト、散らばり増大は偶発誤差を疑う。
  • 管理限界内でも点の配列に異常があれば分析系を点検する。

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