69AM004|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問

尿沈渣の無染色標本 及び Sternheimer 染色標本を別に示す。 この構造物はどれか。

69AM004の問題画像
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正解: 4

正答

4.上皮円柱

この問題のポイント

円柱基質の内部にある有核細胞を観察し、尿細管上皮細胞からなる円柱を同定する問題です。

解説

別冊No.1Aは無染色標本、No.1BはSternheimer染色標本で、いずれにも細長い円柱状の輪郭をもつ構造物が写っています。Aでは透明な基質の内部に、赤血球より大きく輪郭と内部構造をもつ細胞が多数、立体的に詰まっています。Bでは同じ構造内の細胞質と核が紫から赤紫色に染まり、単なる顆粒ではなく有核細胞であることがさらに明瞭です。画像にはA・Bのラベルと20 μmのスケールがあり、矢印はありません。以上から、尿細管上皮細胞を多数含む上皮円柱と判断します。尿円柱は主に遠位尿細管から集合管で、ウロモジュリン、旧称Tamm-Horsfall蛋白を基質として形成されます。尿細管上皮細胞が傷害により剝離し、その基質へ取り込まれると上皮円柱になります。急性尿細管傷害や間質性腎炎などで出現し得ますが、この画像だけで原因疾患までは断定できません。円柱の分類では、輪郭だけでなく内部成分が細胞か顆粒か、核の有無、脂肪滴の有無を順に見ることが重要です。

選択肢の確認

1.硝子円柱:誤り。ほぼ均質で透明なウロモジュリン基質からなり、画像のような多数の有核細胞を含みません。
2.顆粒円柱:誤り。粗大または微細な顆粒が主体で、染色像で多数の明瞭な核をもつ細胞が並ぶ本像とは異なります。
3.脂肪円柱:誤り。脂肪滴や脂肪顆粒細胞を含み、偏光下でマルタ十字を示すことがありますが、その所見は画像にありません。
4.上皮円柱:正しい。円柱基質内に比較的大きな有核の尿細管上皮細胞が多数取り込まれています。
5.赤血球円柱:誤り。赤血球円柱なら小型で核のない円盤状赤血球が多数含まれます。

覚えるポイント

  • 上皮円柱は円柱基質内に尿細管上皮細胞を含む。
  • Sternheimer染色では細胞の核と細胞質が無染色より確認しやすい。
  • 円柱は内部成分の細胞径、核、顆粒、脂肪滴を比較して分類する。

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