68PM070|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
微生物検査結果について緊急報告が必要でないのはどれか。
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正解: 3
正答
3(皮膚からStaphylococcus epidermidisが検出された場合)
この問題のポイント
微生物検査の緊急報告を、菌名だけでなく検体部位の無菌性、重症度、治療・感染対策への即時性から判断する問題です。
解説
微生物検査の緊急報告は、結果を次回の定時報告まで待つと患者の治療や周囲への感染対策が遅れる場合に行います。血液、髄液、胸水など本来無菌である検体から病原微生物が検出された場合は、菌血症、髄膜炎、膿胸など重篤な感染を意味し得るため迅速に臨床へ伝えます。また、Mycobacterium tuberculosisのように空気感染対策が直ちに必要な菌や、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌〈CRE〉のように治療選択と院内感染対策上重要な耐性菌も緊急連絡の対象です。一方、Staphylococcus epidermidisは皮膚常在菌であり、非無菌部位である皮膚そのものから検出されることは通常予想されます。その情報だけでは侵襲性感染を示さず、緊急報告は必要ありません。ただし同じ菌でも血液培養の複数セットから検出され、人工物感染が疑われる場合は病原的意義が変わります。検体と臨床状況を合わせて判断することが重要です。
選択肢の確認
1.正答ではない(記述は正しい)。静脈血からEscherichia coliが検出されれば菌血症・敗血症が疑われ、抗菌薬選択に直結するため緊急報告が必要です。
2.正答ではない(記述は正しい)。髄液は無菌検体であり、Cryptococcus neoformansの検出は重篤な真菌性髄膜炎を示すため直ちに報告します。
3.正答(記述は誤り)。皮膚はS. epidermidisの常在部位であり、通常の皮膚検体からの検出だけなら緊急報告を要しません。
4.正答ではない(記述は正しい)。喀痰からM. tuberculosisが検出された場合は治療開始だけでなく空気感染隔離や接触者対応に関わるため緊急報告します。
5.正答ではない(記述は正しい)。胸水は本来無菌であり、そこからCREが検出されれば重症感染と耐性菌伝播の両面から迅速な治療・感染対策が必要です。
覚えるポイント
- 無菌検体からの病原菌検出は原則として迅速に報告します。
- 結核菌や重要耐性菌は感染対策のためにも緊急性があります。
- 常在菌でも、検体部位や複数セット陽性などで病原的意義は変わります。
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