68PM069|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
エンベロープを持つのはどれか。
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正解: 5
正答
5(インフルエンザウイルス)
この問題のポイント
ウイルス粒子の外側に宿主細胞膜由来の脂質エンベロープをもつかどうかを、主要なウイルス科と対応させる問題です。
解説
エンベロープは、ウイルスが宿主細胞から出芽するときに得る脂質二重膜で、内部のカプシドを包み、表面に感染に必要な糖蛋白を備えます。インフルエンザウイルスはオルソミクソウイルス科の分節型マイナス鎖一本鎖RNAウイルスで、エンベロープ表面にヘマグルチニン〈HA〉とノイラミニダーゼ〈NA〉をもちます。HAは細胞への吸着・膜融合、NAは新生ウイルスの放出に関与します。脂質膜は石けん、アルコール、乾燥、熱などで壊れやすいため、一般にエンベロープウイルスは環境中で比較的不安定です。一方、ノロ、ロタ、アデノ、ポリオはいずれも脂質エンベロープをもたず、蛋白カプシドが外界に直接接する非エンベロープウイルスです。非エンベロープウイルスは一般に乾燥や一部消毒薬へ抵抗性が高く、感染対策では病原体に合った消毒法を選ぶ必要があります。
選択肢の確認
1.誤り。ノロウイルスはカリシウイルス科のプラス鎖一本鎖RNAウイルスで、エンベロープをもちません。
2.誤り。ロタウイルスはレオウイルス科の分節型二本鎖RNAウイルスで、三層のカプシドをもつ非エンベロープウイルスです。
3.誤り。アデノウイルスは二本鎖DNAをもつ正二十面体の非エンベロープウイルスです。
4.誤り。ポリオウイルスはピコルナウイルス科のプラス鎖一本鎖RNAウイルスで、エンベロープをもちません。
5.正しい。インフルエンザウイルスは宿主細胞膜由来の脂質エンベロープをもち、表面にHAとNAを備えます。
覚えるポイント
- インフルエンザウイルスはエンベロープをもつ分節型RNAウイルスです。
- ノロ、ロタ、アデノ、ポリオは非エンベロープです。
- エンベロープは脂質なので、石けんやアルコールで障害されやすい構造です。
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