68PM068|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

髄液の Gram 染色標本を別に示す。分離菌はヒツジ血液寒天培地に発育し、グルコース及びマルトースを分解した。 推定されるのはどれか。

68PM068の問題画像
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正解: 3

正答

3(Neisseria meningitidis)

この問題のポイント

髄液Gram染色の双球菌形態に、血液寒天での発育とグルコース・マルトース分解性を加えて髄膜炎菌を同定する問題です。

解説

実画像では、複数の分葉核好中球がみえ、その周囲と細胞内に小型の球菌が2個ずつ対になった像が多数あります。球菌は赤紫色調で、対向面がやや平坦な双球菌として観察されます。矢印、菌名ラベル、倍率、スケールはありません。髄液中で好中球に貪食された双球菌は細菌性髄膜炎を疑う重要所見ですが、色調・形態だけで菌種を断定せず、問題文の培養・糖利用性を組み合わせます。Neisseria meningitidisは莢膜をもつGram陰性双球菌で、ヒツジ血液寒天に発育し、オキシダーゼ陽性、グルコースとマルトースを利用します。Neisseria gonorrhoeaeもGram陰性双球菌ですがグルコースのみを利用し、マルトースは利用しません。Moraxella catarrhalisは似た双球菌でも糖非分解です。したがって画像所見とグルコース・マルトース両方の分解が一致する髄膜炎菌を選びます。

選択肢の確認

1.誤り。Haemophilus influenzaeは小型で多形性のGram陰性短桿菌・球桿菌で、X因子とV因子を要求し、通常のヒツジ血液寒天には単独で十分発育しません。
2.誤り。Moraxella catarrhalisはGram陰性双球菌で形態は似ますが、糖を酸化・発酵しない非糖分解菌なのでグルコース・マルトース分解という条件に合いません。
3.正しい。N. meningitidisは髄液中に細胞内外のGram陰性双球菌としてみられ、グルコースとマルトースを分解します。
4.誤り。N. gonorrhoeaeはグルコースを分解しますがマルトースを分解しないため、本問の生化学性状と一致しません。
5.誤り。Pseudomonas aeruginosaはGram陰性桿菌で、ブドウ糖を発酵せず酸化的に利用する非発酵菌です。双球菌像とも一致しません。

覚えるポイント

  • 髄膜炎菌はGram陰性双球菌で、好中球内にもみられます。
  • 髄膜炎菌はグルコース+マルトース、淋菌はグルコースのみを利用します。
  • Moraxella catarrhalisは双球菌ですが糖非分解です。

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