68AM073|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

新生児髄膜炎が疑われた患児の髄液の Gram 染色標本を別に示す。 最も考えられる菌種はどれか。

68AM073の問題画像
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正解: 1

正答

1(Escherichia coli)

この問題のポイント

髄液Gram染色で見える菌の染色性・形と、新生児髄膜炎の主要原因菌を組み合わせる問題です。

解説

提示された髄液のGram染色像では、炎症細胞を含む背景に、赤〜桃色に染まる短い桿状の菌体が多数確認できます。Gram染色で紫色を保持せず赤色系の後染色を受けているのでGram陰性、形は双球菌や連鎖球菌ではなく短桿菌です。この画像所見から選択肢を絞ると、Escherichia coliとPseudomonas aeruginosaがGram陰性桿菌ですが、新生児髄膜炎の主要原因という臨床条件を合わせるとE. coliが最も適切です。とくに莢膜K1抗原をもつ株は新生児髄膜炎との関連が深いことで知られます。新生児髄膜炎ではStreptococcus agalactiae(B群レンサ球菌)、E. coli、Listeria monocytogenesなどが重要ですが、前者はGram陽性球菌、後者はGram陽性短桿菌なので画像の色と異なります。画像から確認できるのはGram陰性短桿菌という形態であり、K1抗原そのものは画像で見える所見ではなく、疫学的な補助知識として用います。

選択肢の確認

1.正しい。Escherichia coliはGram陰性桿菌で、K1抗原保有株を中心に新生児髄膜炎の重要な原因となり、画像と臨床条件の両方に合います。
2.誤り。Listeria monocytogenesは新生児髄膜炎を起こし得ますが、Gram陽性の短桿菌であり、提示像の赤〜桃色の菌体とは染色性が異なります。
3.誤り。Neisseria gonorrhoeaeはGram陰性双球菌で、主に淋菌感染症や新生児結膜炎を起こし、画像の桿菌形態とも一致しません。
4.誤り。Pseudomonas aeruginosaもGram陰性桿菌ですが、通常の新生児髄膜炎の代表的原因菌ではなく、この臨床条件ではE. coliが優先されます。
5.誤り。Streptococcus agalactiaeは新生児髄膜炎の主要菌ですが、Gram陽性球菌で連鎖状にみられるため、画像のGram陰性短桿菌とは異なります。

覚えるポイント

  • 画像は赤〜桃色の短桿菌なのでGram陰性桿菌です。
  • 新生児髄膜炎ではB群レンサ球菌・E. coli・Listeriaが重要です。
  • E. coliのK1抗原保有株は新生児髄膜炎と関連します。

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