69AM042|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
血中 LD/AST 比が 1 のとき、最も考えられるのはどれか。
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正解: 2
正答
2(急性肝炎)
この問題のポイント
乳酸脱水素酵素とアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの上昇の比から、肝細胞障害と細胞崩壊・溶血を見分ける問題です。
解説
乳酸脱水素酵素〈LD〉は多くの組織に広く分布し、赤血球、造血細胞、心筋、肝などの障害で上昇します。アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ〈AST〉も肝、心筋、骨格筋、赤血球にありますが、急性肝炎では肝細胞からASTが著明に逸脱するため、LDの上昇に対してASTが相対的に大きくなります。その結果、LD/AST比は低値となり、比が1という条件は選択肢中では急性肝炎に最も合います。一方、白血病では腫瘍細胞の増殖と崩壊、溶血性貧血では赤血球崩壊によってLDが強く上昇し、比は高くなりやすいです。心筋梗塞では採血時期によりASTとLDの上昇時相が異なり、現在は心筋トロポニンが中心です。多発性筋炎ではクレアチンキナーゼが筋障害の主要指標になります。LD/AST比だけで診断は確定できず、各酵素の絶対値、アイソザイム、臨床経過を併せて判断します。
選択肢の確認
1.誤り。白血病では腫瘍細胞の増殖・崩壊に伴ってLDがASTより優位に高くなり、LD/AST比1の代表ではありません。
2.正しい。急性肝炎は肝細胞障害によるAST上昇が大きいためLD/AST比が低くなり、比1に最も適合します。
3.誤り。心筋梗塞では酵素の上昇時相によって比が変化し、LD/AST比1を最も典型的に示す疾患ではありません。診断には心筋トロポニンを用います。
4.誤り。多発性筋炎では骨格筋由来のクレアチンキナーゼ上昇が重要で、LD/AST比1から最も考える疾患ではありません。
5.誤り。溶血性貧血では赤血球内に多いLDが大量に放出され、ASTよりLDが優位となるため比は高くなります。
覚えるポイント
- 急性肝炎ではAST優位となりLD/AST比は低い。
- 白血病や溶血ではLD優位となり比が高くなりやすい。
- 酵素比は補助情報であり、絶対値・経時変化・他の検査と合わせて解釈する。
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