69PM078|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
消毒用エタノールに対して抵抗性を示すのはどれか。
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正解: 3
正答
3(ノロウイルス)
この問題のポイント
脂質性エンベロープの有無から、消毒用エタノールに対するウイルスの感受性を判断する問題です。
解説
消毒用エタノールは蛋白を変性させるとともに脂質膜を損傷するため、脂質性エンベロープをもつウイルスには一般に有効です。ノロウイルスはエンベロープをもたず、蛋白性カプシドに包まれた非エンベロープウイルスなので、通常の消毒用エタノールに比較的強い抵抗性を示します。ノロウイルス汚染では、手指は石けんと流水で物理的に洗い流し、環境や器具は対象物に応じて適切な濃度の次亜塩素酸ナトリウムや加熱を用います。嘔吐物処理では周囲への飛散を防ぎ、個人防護具を着けて処理することも重要です。B型肝炎ウイルス〈HBV〉、インフルエンザウイルス、ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉、ヘルペスウイルスはいずれもエンベロープをもち、適切な濃度・接触時間のエタノールで不活化されやすい群です。消毒薬の効力は濃度、接触時間、有機物の存在にも左右されるため、構造だけで絶対的な効果を断定はしません。
選択肢の確認
1.誤り。HBVは比較的環境抵抗性がありますが脂質性エンベロープをもち、適切に用いたエタノールの対象になります。本問の代表的抵抗性ウイルスはノロウイルスです。
2.誤り。インフルエンザウイルスはエンベロープをもつため、エタノールで不活化されやすいです。
3.正しい。ノロウイルスは非エンベロープウイルスで、蛋白性カプシドが外層となるため消毒用エタノールに比較的抵抗性です。
4.誤り。HIVはエンベロープをもつレトロウイルスで、エタノールに感受性です。
5.誤り。ヘルペスウイルスは脂質性エンベロープをもち、エタノールで不活化されやすいです。
覚えるポイント
- エンベロープウイルスは脂質膜をもつため、一般にエタノールに感受性である。
- ノロウイルスは非エンベロープで、通常のアルコール消毒に比較的抵抗性である。
- ノロウイルス対策では手洗い、次亜塩素酸ナトリウム、加熱を対象に応じて使う。
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