69PM079|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
抗原抗体反応で正しいのはどれか。
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正解: 5
正答
5(酸性にすると抗体は解離しやすくなる)
この問題のポイント
抗原抗体結合が弱い非共有結合の総和による可逆反応であり、温度・pH・濃度比の影響を受けることを理解する問題です。
解説
抗体の抗原結合部位と抗原決定基は、静電力、水素結合、疎水結合、van der Waals力など多数の非共有結合によって結ばれます。共有結合ではないため反応は可逆的で、温度、pH、イオン強度、反応時間、抗原と抗体の濃度比によって結合と解離の平衡が変わります。酸性条件では蛋白の荷電状態や結合部位の相互作用が変わり、抗原から抗体が解離しやすくなります。この性質は赤血球に結合した抗体を酸解離して調べる解離試験などに利用されます。また、抗体が著しく過剰な前地帯〈プロゾーン〉や抗原が過剰な後地帯〈ポストゾーン〉では、大きな格子形成が妨げられ、反応が弱く見えて偽陰性となる地帯現象が起こります。抗原類似性による交差反応、試料や担体への非特異吸着もあり得るため、抗原抗体反応が常に完全特異的とは限りません。
選択肢の確認
1.誤り。抗原抗体反応の速度と平衡は温度の影響を受けます。抗体の種類によって反応しやすい温度も異なります。
2.誤り。結合は非共有結合の総和なので可逆的であり、条件を変えると抗体を解離できます。
3.誤り。交差反応、非特異吸着、試料中干渉物質などによる非特異反応は起こり得ます。
4.誤り。地帯現象では凝集・沈降に必要な格子形成が不十分となり、主に偽陰性または反応の過小評価を生じます。偽陽性ではありません。
5.正しい。酸性化により抗原抗体間の非共有結合が弱まり、抗体は抗原から解離しやすくなります。
覚えるポイント
- 抗原抗体反応は非共有結合による可逆反応である。
- 酸性条件は抗体解離に利用される。
- 抗原・抗体の過剰による地帯現象は偽陰性の原因となる。
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