72AM082第72回 臨床検査技師国家試験 過去問

抗体のがん抗原結合部分と T 細胞刺激伝達分子を融合させたキメラ抗原受容体 でがん細胞を攻撃する治療法はどれか。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

キメラ抗原受容体の構造と、遺伝子改変T細胞を用いる治療法を結び付けます。

解説

CAR-T療法では、患者から採取したT細胞へ、抗体由来の抗原結合部位とT細胞内シグナル伝達部位を融合した**キメラ抗原受容体〈CAR〉**遺伝子を導入します。増殖させて患者へ戻すと、CAR-T細胞はMHCに依存せず腫瘍表面抗原を認識し、腫瘍細胞を傷害します。

代表例はCD19を標的とするB細胞性白血病・リンパ腫への治療です。重要な有害事象にはサイトカイン放出症候群、免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群、B細胞減少などがあります。

選択肢の確認

1.減感作療法
誤りです。
減感作療法はアレルゲンを段階的に投与し、アレルギー反応を軽減する治療です。遺伝子改変T細胞は用いません。

2.CAR‑T 療法
正しいです。
CAR-T療法は抗体由来の抗原結合部位とT細胞刺激伝達分子を融合した受容体をT細胞へ発現させる治療です。

3.中和抗体療法
誤りです。
中和抗体療法は抗体が病原体や毒素、サイトカインなどへ結合して作用を阻害する治療で、CAR構造を持つT細胞を用いません。

4.分子標的療法
誤りです。
分子標的療法は特定分子を標的とする広い治療概念ですが、設問の具体的機序はCAR-T療法です。

5.ステロイドパルス療法
誤りです。
ステロイドパルス療法は高用量副腎皮質ステロイドを短期間投与して免疫炎症反応を抑制する治療です。

覚えるポイント

  • CARは抗体由来抗原結合部位とT細胞シグナル部位を融合します。
  • CAR-TはMHC非依存的に腫瘍表面抗原を認識します。
  • 重要な副作用はサイトカイン放出症候群と神経毒性です。
72AM08172AM083
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