69PM086|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
多特異性抗グロブリン試薬に含まれるのはどれか。 2 つ選べ。
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正解: 1・5
正答
1(抗C3)、5(抗IgG)
この問題のポイント
多特異性抗ヒトグロブリン試薬は、赤血球に結合した免疫グロブリンG〈IgG〉と補体C3の両方を検出する試薬です。
解説
抗ヒトグロブリン〈AHG〉試験は、赤血球表面にIgGや補体が結合していても、赤血球同士の距離のため肉眼的凝集を作りにくい状態を可視化する検査です。検査赤血球を十分洗浄して遊離グロブリンを除き、AHG試薬を加えると、赤血球表面のヒトIgGや補体を抗体が架橋して凝集を起こします。多特異性AHG試薬には抗ヒトIgGと抗ヒト補体成分、主に抗C3dが含まれ、製品によってC3bにも反応します。これによりIgG感作と補体感作を一度に検出できます。直接抗グロブリン試験では患者体内ですでに感作された赤血球を、間接抗グロブリン試験では試験管内で患者血清中抗体により感作させた赤血球を調べます。抗C4、抗IgD、抗IgEは標準的な多特異性AHG試薬の構成成分ではありません。IgGだけを検出する単特異性試薬、C3だけを検出する単特異性試薬との違いも整理します。
選択肢の確認
1.正しい。抗C3、実際には主に抗C3dは多特異性AHG試薬に含まれ、赤血球表面に残った補体成分を検出します。
2.誤り。抗C4は標準的な多特異性AHG試薬の構成ではなく、補体検出には抗C3が用いられます。
3.誤り。抗IgDは多特異性AHG試薬に含まれません。赤血球感作の通常の検出対象はIgGです。
4.誤り。抗IgEはアレルギー検査などに関係しますが、多特異性AHG試薬の構成成分ではありません。
5.正しい。抗IgGは赤血球表面に結合したヒトIgGを架橋して凝集させる主要成分です。
覚えるポイント
- 多特異性AHG試薬は抗IgGと抗C3を含む。
- 抗C3成分は主にC3dを検出し、IgG感作と補体感作を同時に調べる。
- AHG添加前の洗浄不足は遊離IgGによる中和で偽陰性の原因となる。
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