69PM096|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問

DNA シークエンサーの原理(Sanger 法)について誤っているのはどれか。

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正解: 5

正答

5(ddNTPがDNA合成反応に取り込まれてもDNA伸長は継続する)

この問題のポイント

Sanger法は3′水酸基を欠くジデオキシヌクレオチドが取り込まれた位置でDNA鎖を終結させ、断片長から塩基配列を読む方法です。

解説

Sanger法では、鋳型デオキシリボ核酸〈DNA〉、1本のプライマー、DNAポリメラーゼ、通常のデオキシヌクレオチド三リン酸〈dNTP〉、少量のジデオキシヌクレオチド三リン酸〈ddNTP〉を反応させます。ddNTPは糖の3′位に水酸基〈3′OH〉をもたないため、伸長鎖へ一度取り込まれると次のヌクレオチドとのホスホジエステル結合を作れず、その位置で伸長が停止します。現在はA、T、G、Cに対応する4種類のddNTPを異なる蛍光色素で標識するダイターミネーター法が一般的です。温度サイクルで各塩基位置に終端した長さの異なる断片を作り、キャピラリー電気泳動で短い断片から分離・検出して配列を読みます。厳密には1本のプライマーで線形増幅するcycle sequencingで、2本のプライマーで指数増幅する通常のPCRとは異なりますが、本問の選択肢3はPCR様の温度サイクル反応として正しい扱いです。

選択肢の確認

1.正しい。読み取り範囲内の小さな塩基欠失は、正常配列との比較や波形のずれとして検出できます。
2.正しい。各塩基のddNTPを異なる蛍光色素で標識するダイターミネーター法が用いられます。
3.正しい。dNTPと少量のddNTPを混合し、温度サイクルを用いて鎖長の異なる産物を作ります。厳密な名称はcycle sequencingです。
4.正しい。キャピラリー電気泳動では短いDNA断片ほど抵抗が小さく、長い断片より早く移動して検出されます。
5.誤り。ddNTPには3′OHがないため、取り込まれた直後にDNA鎖伸長は停止し、継続しません。

覚えるポイント

  • ddNTPは3′OHを欠くため、取り込まれた位置で鎖伸長を終結させる。
  • ダイターミネーター法は4種類の蛍光標識ddNTPを用いる。
  • 短い断片から電気泳動で検出し、塩基配列を読み取る。

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