113A053|第113回 歯科医師国家試験 過去問
右側頸部の腫脹を主訴として来院した患者の初診時の顔貌写真(別冊No. 11A)、MRI脂肪抑制造影T1強調冠状断像(別冊No. 11B)、T2強調横断像(別冊No. 11C)及び生検時のH-E染色病理組織像(別冊No. 11D)を別に示す。 診断名はどれか。1つ選べ。

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正解: e
正答
e
この問題のポイント
側頸部の境界明瞭な囊胞性病変と、扁平上皮に裏装されリンパ組織を伴う病理像からリンパ上皮性囊胞を診断します。
解説
頸部リンパ上皮性囊胞〈側頸囊胞〉は、典型的には胸鎖乳突筋前縁付近の側頸部に無痛性腫脹として現れます。画像では境界明瞭な液体性病変を示し、病理では囊胞腔を重層扁平上皮が裏装し、その壁に胚中心を伴うリンパ組織が発達します。この臨床部位・画像・組織像の組合せが決め手です。
画像の確認
実画像では、右側上頸部に限局性の腫脹があり、MRI冠状断・横断像で境界明瞭な単房性病変を認めます。病理像Dでは囊胞腔を扁平上皮が連続して裏装し、その直下に密なリンパ組織が帯状に存在します。
選択肢の確認
a.脂肪腫
誤り。脂肪と同様の信号を示す充実性腫瘤で、脂肪抑制像では信号が低下し、上皮裏装囊胞にはなりません。
b.神経鞘腫
誤り。神経走行に沿う充実性腫瘍で、Antoni A/B領域などを示します。
c.多形腺腫
誤り。主に唾液腺の充実性腫瘍で、上皮・筋上皮成分と粘液腫様基質を示します。
d.類表皮囊胞
誤り。角化物を満たす囊胞ですが、壁に特徴的なリンパ組織を伴いません。
e.リンパ上皮性囊胞
正しい。側頸部囊胞と、扁平上皮裏装・リンパ組織性囊胞壁が一致します。
覚えるポイント
側頸部+囊胞+扁平上皮の裏装+リンパ組織=頸部リンパ上皮性囊胞。口腔底の類表皮囊胞と区別します。
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