113A066|第113回 歯科医師国家試験 過去問
12歳の男児。右側頰部の膨隆を主訴として来院した。左側唇顎口蓋裂に対する手術の既往があり、矯正歯科治療を受けている。両側頰部に骨様硬の膨隆を触知する。母親も同じ疾患で治療を受けたという。初診時の顔貌写真(別冊No. 22A)、エックス線画像(別冊No. 22B)、歯科用コーンビームCT(別冊No. 22C)及び生検時のH-E染色病理組織像(別冊No. 22D)を別に示す。 この疾患でよくみられるのはどれか。3つ選べ。

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正解: a・c・d
正答
a、c、d
この問題のポイント
多発性歯原性角化囊胞、若年発症、家族歴から基底細胞母斑症候群〈Gorlin症候群〉を考え、代表的全身所見を選びます。
解説
基底細胞母斑症候群はPTCH1などの異常に関連する常染色体顕性遺伝性疾患で、多発性歯原性角化囊胞、若年性基底細胞癌、手掌・足底の小窩、大脳鎌の石灰化、二分肋骨などを示します。家族内発症があり得るため、長期の顎骨・皮膚評価と遺伝カウンセリングも重要です。
画像の確認
実画像では、パノラマ像とCBCTに両側顎骨の多発性透過性病変があり、組織像は薄く均一な上皮で裏装された囊胞壁を示します。12歳という若年、多発病変、母親の同疾患歴が、散発性囊胞ではなく遺伝性症候群を強く示します。
選択肢の確認
a.二分肋骨
正しい。肋骨の癒合・分岐異常は本症候群の骨格所見です。
b.四肢の末端肥大
誤り。成長ホルモン過剰による先端巨大症でみられる所見です。
c.手掌の点状小窩
正しい。手掌・足底の多発性小窩は代表的皮膚所見です。
d.大脳鎌の石灰化
正しい。若年でもみられる頭蓋内石灰化として診断の手掛かりになります。
e.皮膚のカフェオレ斑
誤り。神経線維腫症1型やMcCune-Albright症候群などで代表的な色素斑です。
覚えるポイント
Gorlin症候群は「多発角化囊胞・基底細胞癌・手掌足底小窩・大脳鎌石灰化・二分肋骨」。若年多発+家族歴を見逃しません。
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