113C067|第113回 歯科医師国家試験 過去問
76歳の男性。舌の違和感を主訴として来院した。1か月前から食物の食べにくさを自覚していたという。既往歴に特記すべき事項はない。初診時の口腔内写真(別冊No. 22A)と舌前方突出時の写真(別冊No. 22B)を別に示す。最も考えられるのはどれか。1つ選べ。

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正解: e
正答
e
この問題のポイント
舌を前方へ突出したときに一側へ偏位する所見は、舌運動を担う舌下神経麻痺を示します。末梢性麻痺では患側へ偏位します。
解説
舌下神経はオトガイ舌筋を含む舌筋を支配します。一側の末梢性舌下神経麻痺では患側オトガイ舌筋の力が弱く、健側から押されるため突出時に舌尖が患側へ偏位します。時間がたつと患側舌半分の萎縮や線維束性収縮を伴います。咀嚼、表情、咽頭感覚、軟口蓋運動を担う他の脳神経と区別します。
画像の確認
実画像では、Aの口腔内写真で舌の左右差があり、一側舌半の容積低下がうかがえます。突出時写真Bでは舌尖が明らかに一側へ偏位しており、舌運動麻痺を示す舌下神経障害の所見です。
選択肢の確認
a.三叉神経麻痺
誤り。
三叉神経運動枝は咀嚼筋を支配し、舌突出の偏位を主徴としません。
b.顔面神経麻痺
誤り。
顔面神経は表情筋や味覚の一部などに関わり、舌筋運動を支配しません。
c.舌咽神経麻痺
誤り。
舌咽神経は咽頭感覚・味覚の一部や茎突咽頭筋に関与しますが、舌突出筋の支配神経ではありません。
d.迷走神経麻痺
誤り。
迷走神経麻痺では嗄声、嚥下障害、軟口蓋偏位などが中心です。
e.舌下神経麻痺
正しい。
舌筋を支配するため、麻痺で舌萎縮と突出時偏位が生じます。
覚えるポイント
- 舌下神経麻痺=舌萎縮+突出時偏位です。
- 末梢性一側麻痺では舌尖は患側へ向きます。
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