113D038|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床口腔外科学

口唇と口蓋の裂を主訴として来院した生後3週の新生児の顔貌写真(別冊No. 4)を別に示す。 本疾患にみられる特徴はどれか。3つ選べ。

113D038の問題画像
3つ選択
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正解: b・c・e

正答

b、c、e

この問題のポイント

顔貌は両側性完全唇顎口蓋裂です。両側で上唇・歯槽部が分断されるため、短い鼻柱、上唇結節の欠如、支持を失って前方へ突出する中間顎が特徴です。

解説

両側性唇顎口蓋裂では、左右の外側唇要素と中央のプロラビウムが分離し、口輪筋の連続性も失われます。中央唇要素は組織量が少なく、正常なCupid弓や上唇結節を形成しにくくなります。鼻柱は短く、鼻翼は左右へ扁平・開大します。

中間顎〈切歯骨、premaxilla〉は鼻中隔と鋤骨側の成長の影響を受ける一方、両側の歯槽突起との連続性を失うため、前方へ著しく突出しやすくなります。新生児期には哺乳障害への支援、顎発育誘導、口唇形成術への準備を多職種で行います。鼻尖が一方向へ偏る所見は左右非対称な片側性唇裂で目立ちます。

画像の確認

実画像では、上唇裂が左右両側にあり、中央のプロラビウムと中間顎が独立して前方へ大きく突出しています。鼻柱は縦方向に短く、鼻翼基部は左右へ離開しています。中央上唇には正常な上唇結節が形成されていません。

選択肢の確認

a.鼻尖の偏位
誤り。
一方向への鼻尖偏位は、左右差の大きい片側性唇裂で典型的です。本例は両側性で中央部が前方突出しています。

b.鼻柱の短縮
正しい。
両側性唇裂では中央鼻柱の組織が短く、扁平な鼻形態を示します。

c.上唇結節の欠如
正しい。
中央唇要素の組織・筋構築が不足し、上唇中央の正常な膨隆を欠きます。

d.上顎中切歯の先天欠如
誤り。
裂部に近い上顎側切歯は欠如・重複などを生じやすい一方、中切歯の先天欠如は本疾患の必発・代表所見ではありません。

e.中間顎〈切歯骨〉の前方突出
正しい。
両側の歯槽突起から分離した中間顎が支持を失い、前方へ突出します。

覚えるポイント

  • 両側性完全唇顎口蓋裂は短い鼻柱・上唇結節欠如・中間顎突出が典型です。
  • 片側性では患側鼻翼の扁平化と鼻尖偏位が目立ちます。
  • 歯数異常は裂に隣接する側切歯で起こりやすいと覚えます。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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