114A056|第114回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床口腔外科学

67歳の女性。口底部の腫脹を主訴として来院した。数年前から自覚していたが痛みがないためそのままにしていたところ、最近増大してきたという。初診時の口腔内写真(別冊No. 21A)、MRI脂肪抑制T2強調像(別冊No. 21B)、術中の口腔内写真(別冊No. 21C)及び摘出時のH-E染色病理組織像(別冊No. 21D)を別に示す。 診断名はどれか。1つ選べ。

114A056の問題画像
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正解: a

正答

a

この問題のポイント

青紫色の口底部腫脹、T2強調像の高信号、血液を満たす血管腔から血管腫と診断します。

解説

血管腫は血管内皮に裏装された血管腔の増生からなる病変で、口腔粘膜では赤色から青紫色を呈します。血流や含水量を反映してT2強調像で高信号を示し、病理組織では血液を含む拡張した血管腔を認めます。本症例の臨床像、MRI、術中所見、病理像は相互に一致し、血管腫と判断します。

脂肪腫は黄色調で脂肪信号を示し、類表皮囊胞は嚢胞腔と角化物が主体です。リンパ管腫の腔内にはリンパ液がみられ、赤血球で満たされた血管腔とは異なります。

画像の確認

実画像では、口底部に境界の比較的明瞭な青紫色の粘膜下腫瘤があり、脂肪抑制T2強調像で高信号を示しています。術中にも暗赤紫色の病変が確認でき、H-E染色像には赤血球を満たした大小の血管腔が多数みられ、血管性病変の所見です。

選択肢の確認

a.血管腫
正しい。青紫色の外観と、血液を含む多数の血管腔が一致します。

b.脂肪腫
誤り。成熟脂肪細胞からなり、通常は黄色調の軟らかい腫瘤です。

c.平滑筋腫
誤り。紡錘形平滑筋細胞の束状増殖を示します。

d.リンパ管腫
誤り。リンパ管腔の増生が主体で、画像の血液を満たす腔とは異なります。

e.類表皮囊胞
誤り。角化重層扁平上皮で裏装され、腔内に角化物を含む嚢胞です。

覚えるポイント

  • 血管性病変は青紫色を呈しやすくなります。
  • 病理では内皮に裏装され、赤血球を満たす血管腔を確認します。
  • 画像、肉眼所見、病理所見を一つの病態として対応させます。

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