114C041|第114回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床口腔外科学

80歳の男性。閉口不能を主訴として来院した。以前から同様の症状を繰り返し、かかりつけ医で対応していたという。流涎と耳珠前方の陷凹を認める。診察の結果、初期対応を行い、後日、再発防止の手術を行うこととした。術式の模式図(別冊No. 10)を別に示す。 適切なのはどれか。4つ選べ。

114C041の問題画像
4つ選択
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正解: a・b・d・e

正答

a、b、d、e

この問題のポイント

反復性顎関節脱臼では、まず徒手整復で関節頭を関節窩へ戻し、再発を繰り返す場合に外科的治療を検討します。術式は、関節頭の過剰な前方滑走を妨げる方法、脱臼しても復位しやすくする方法、前方へ引く筋力を弱める方法に大別できます。

解説

反復性顎関節脱臼は、関節頭が関節結節を越えて前方へ移動し、自力で復位できなくなる状態です。再発防止手術には、関節結節部に障害を作って前方滑走を制限する術式、関節結節を低くして復位を容易にする術式、プレートなどで機械的に移動を制限する術式、外側翼突筋の前方牽引を弱める術式があります。患者の全身状態、脱臼頻度、関節形態に応じて選択します。

画像の確認

実画像のアとエは、関節結節部に固定材料や骨性の障壁を設け、下顎頭が過度に前方へ滑走するのを抑える図です。イは関節結節削除術(eminectomy)で、脱臼した下顎頭が後方へ戻りやすくなります。オは外側翼突筋への操作で前方牽引力を弱める図です。一方、ウは筋突起基部の切離で、反復性前方脱臼の再発防止には結び付きません。

選択肢の確認

a.ア
正しい。関節結節部に障壁を付与し、下顎頭の過剰な前方滑走を制限する術式です。

b.イ
正しい。関節結節を削除するeminectomyで、前方へ脱臼した下顎頭が復位しやすい形態にします。

c.ウ
誤り。図示された筋突起基部の切離は開口障害などに対する術式で、反復性顎関節脱臼の標準的な再発防止術ではありません。

d.エ
正しい。関節結節部に骨性・機械的な障壁を作り、下顎頭の前方逸脱を抑える方法です。

e.オ
正しい。関節頭を前方へ引く外側翼突筋に操作を加え、脱臼を起こす牽引力を減らします。

覚えるポイント

  • 反復性脱臼の手術は「前方移動を遮る」「復位を容易にする」「前方牽引を弱める」で整理します。
  • 初期対応の徒手整復と、後日の再発防止手術を区別します。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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