114C042|第114回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床口腔外科学

30歳の男性。咬合不全を主訴として来院した。昨夜、転倒して下顎を強打したという。初診時のエックス線画像(別冊No. 11A)と3D-CT(別冊No. 11B)を別に示す。 適切な治療法はどれか。2つ選べ。

114C042の問題画像
2つ選択
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正解: c・e

正答

c、e

この問題のポイント

下顎骨骨折で咬合不全がある場合は、線副子などによる顎間固定で正しい咬合を再現し、転位した骨片をミニプレートで整復固定します。画像から骨折部位と転位を把握し、咬合の回復と骨片の安定を同時に図ることが重要です。

解説

成人の転位を伴う下顎骨骨折では、まず受傷前の咬合関係を再現することが治療の基準になります。歯列に線副子を装着して上下顎を顎間固定し、その位置で観血的整復固定を行います。ミニプレートは骨折線をまたいで骨片を固定でき、早期の機能回復にも有利です。床副子は乳歯列期など固定源となる歯が乏しい場合、チンキャップは限定的な非観血的管理で用います。

画像の確認

実画像では、パノラマエックス線画像と3D-CTで下顎骨の複数部位に骨折線と骨片の偏位が確認できます。歯列を含む骨折で咬合が乱れているため、線副子による顎間固定を基準に整復し、ミニプレートで骨片を固定する必要があります。

選択肢の確認

a.骨ネジを用いた顎内固定
誤り。本例で咬合を再現する基本手段は歯列に装着する線副子であり、骨ネジ単独を選ぶ状況ではありません。

b.床副子を用いた顎内固定
誤り。床副子は小児など歯による固定が困難な症例で有用ですが、成人有歯顎の本例では第一選択ではありません。

c.線副子を用いた顎間固定
正しい。上下顎の咬合を合わせ、骨片整復の位置決めと術後の安定に用います。

d.チンキャップを用いた開口制限
誤り。転位と咬合不全を伴う複数骨折を十分に整復固定できません。

e.ミニプレートを用いた顎内固定
正しい。骨折線をまたいで骨片を観血的に固定し、形態と機能を回復します。

覚えるポイント

  • 下顎骨骨折では、正しい咬合を基準に骨片を整復します。
  • 成人有歯顎の転位骨折では、線副子による顎間固定とミニプレート固定を組み合わせます。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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