114D015|第114回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床口腔外科学

関節雑音の既往のある患者が、今朝起床時に突然口が開かなくなったことを主訴として来院した。診察と検査の結果を表に示す。 項目|結果 下顎頭の変形|なし 関節雑音|なし 咀嚼筋痛|なし 顎関節部痛|なし 最大開口距離|20 mm 顎関節症の病態分類で疑われるのはどれか。1つ選べ。

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正解: d

正答

d

この問題のポイント

関節雑音の既往があり、現在は雑音を伴わない突然の開口障害を示すため、復位を伴わない関節円板転位であるⅢb型が疑われます。

解説

顎関節症Ⅲ型は関節円板障害で、Ⅲa型は復位性、Ⅲb型は非復位性に相当します。復位性では開閉口時に転位した円板が復位してクリックを生じますが、非復位性へ移行すると円板が前方に転位したままとなり、雑音が消失して開口量が急に制限される「クローズドロック」を呈します。

本例では過去に関節雑音があり、起床時に突然開口できなくなっています。現在は関節雑音がなく、最大開口距離は20 mmです。咀嚼筋痛、顎関節痛、下顎頭変形もないことから、筋障害や関節包・靱帯障害、変形性顎関節症よりⅢb型が最も整合します。

選択肢の確認

a.Ⅰ型
誤り。
Ⅰ型は咀嚼筋障害であり、本例では咀嚼筋痛がありません。

b.Ⅱ型
誤り。
Ⅱ型は関節包・靱帯障害で、一般に顎関節部の運動痛や圧痛を伴います。

c.Ⅲa型
誤り。
Ⅲa型は復位性関節円板転位で、開閉口時のクリックなどの関節雑音を示します。

d.Ⅲb型
正しい。
非復位性関節円板転位であり、雑音の消失と急性の開口障害を特徴とします。

e.Ⅳ型
誤り。
Ⅳ型は変形性顎関節症で、画像上の下顎頭変形などを伴います。

覚えるポイント

  • Ⅲa型は復位性円板転位=クリックです。
  • Ⅲb型は非復位性円板転位=クローズドロックです。
  • 雑音の既往後に雑音が消えて開口障害が出た経過が決め手です。

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