114D051|第114回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床口腔外科学

人工弁置換術を受けた患者の抜歯に際し、経口抗菌薬を予防投与することとした。ペニシリンアレルギーの既往がある。 適切なのはどれか。3つ選べ。

3つ選択
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正解: a・c・d

正答

a、c、d

この問題のポイント

人工弁置換後は感染性心内膜炎の高リスクです。第114回出題時の予防指針では、ペニシリンアレルギー時の経口代替薬としてクラリスロマイシン、アジスロマイシン、クリンダマイシンを選びます。

解説

人工弁を有する患者に、歯肉や根尖周囲を操作する抜歯を行うと、一過性菌血症から感染性心内膜炎を生じる危険があります。このため、口腔衛生状態の改善に加え、高リスク患者では処置前の抗菌薬予防投与を検討します。第114回試験(2021年)の公式正答は a・c・d です。出題当時の推奨では、第一選択のアモキシシリンを使用できないペニシリンアレルギー患者に、マクロライド系またはクリンダマイシンが代替薬として挙げられていました。

クラリスロマイシンとアジスロマイシンはマクロライド系で、クリンダマイシンはリンコマイシン系です。アモキシシリンはペニシリン系そのもので使用できません。経口セフェムのセフカペンピボキシルは、この設問での標準的代替レジメンには含まれません。

現行指針との区別

日本循環器学会の2026年版指針でも、ペニシリンアレルギー時の経口代替薬にクリンダマイシン、アジスロマイシン、クラリスロマイシンが示されているため、本問のa・c・dは現行の国内指針とも整合します。一方、AHAの2021年ステートメントは、重篤な有害事象(Clostridioides difficile感染など)への懸念からクリンダマイシンを代替薬として推奨していません。実臨床では、診療地域の現行指針、即時型アレルギーの有無、薬物相互作用を確認して選択します。

選択肢の確認

a.クラリスロマイシン
正しい。
マクロライド系で、出題時のペニシリンアレルギー患者の代替薬に含まれます。

b.アモキシシリン水和物
誤り。
ペニシリン系抗菌薬であり、ペニシリンアレルギーの既往がある本例には適しません。

c.アジスロマイシン水和物
正しい。
マクロライド系で、当時の予防投与の代替選択肢です。

d.クリンダマイシン塩酸塩
正しい。
リンコマイシン系で、出題時の推奨では代替薬に含まれていました。

e.セフカペンピボキシル塩酸塩水和物
誤り。
経口セフェムですが、本問で問う標準的な予防投与レジメンには含まれません。

覚えるポイント

  • 人工弁は感染性心内膜炎の高リスク心疾患です。
  • ペニシリンアレルギーでは薬剤系統を確認します。
  • 抗菌薬予防は出題時点と最新指針の差にも注意します。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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