115A090第115回 歯科医師国家試験 過去問

社会歯科法規・医療制度

73 歳の男性。義歯の修理を希望して来院した。義歯は 6年前に装着したが、 2か月前に上顎左側犬歯が自然脱落したという。診察の結果、直接法にて上顎義歯の 修理を行うこととした。初診時の口腔内写真 (別冊No. 36A と義歯修理時における 一連の操作の写真 (別冊No. 36B を別に示す。 修理過程を実施の順番に並べよ。 解答:①→②→③→④→⑤

115A090の問題画像
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正解: a

正答

a

この問題のポイント

自然脱落した上顎左側犬歯を既存の部分床義歯へ直接追加する修理です。修理面の機械的処理、金属面処理、口腔内の分離処置、常温重合レジンによる固定の順に進めます。

解説

写真の各操作は次の内容を示しています。

  • :人工歯および義歯床の接合部を削合し、修理に必要な空隙と機械的保持形態を付与する
  • :露出した金属フレームの接着面をサンドブラスト処理し、清浄化・粗造化する
  • :処理した金属面へ金属用プライマーを塗布する
  • :口腔粘膜や周囲組織へ分離材を塗布し、常温重合レジンの付着を防ぐ
  • :筆積み法で常温重合レジンを添加し、人工歯と義歯を口腔内で固定する

したがって、正しい順序はオ → エ → イ → ア → ウです。選択肢の英小文字ではe → d → b → a → cとなります。

最初に修理面の形態を整えます。その後、金属面をサンドブラストして表面積を増やし、金属用プライマーでレジンとの接着性を高めます。口腔内でレジンを用いる直前に粘膜へ分離材を塗り、最後に常温重合レジンを筆積みして人工歯を既存義歯へ連結します。重合後は義歯を取り外し、余剰レジンの除去、形態修正、研磨、咬合調整を行います。

ひっかけポイント
削合・粗造化の後に表面処理を行うことが重要です。プライマー塗布後に再び削合すると、処理面を壊してしまいます。また、分離材はレジンを口腔内へ適用する直前に塗布します。

画像の確認

実画像では、部分床義歯の修理工程がア〜オで示され、オは回転バーによる修理面の形成、エは金属面の噴射処理、イはブラシによるプライマー塗布、アは粘膜への分離材塗布、ウは即時重合レジンの築盛として確認できる。可視の処理対象と材料の順序から、オ→エ→イ→ア→ウを選ぶ判断を支える。

選択肢の確認

a.e → d → b → a → c(オ → エ → イ → ア → ウ)
正しい。
修理面の形態修正、金属面のサンドブラスト、金属用プライマー、口腔内分離材、常温重合レジンの筆積みという順序です。各表面処理を生かしながら安全に直接修理できる正しい流れです。

b.c → a → b → d → e(ウ → ア → イ → エ → オ)
誤り。
常温重合レジンの添加であるウを最初に行っており、修理面の削合、金属面の粗造化、プライマー処理が済んでいません。接着と形態の両方が不十分になります。

c.d → b → a → c → e(エ → イ → ア → ウ → オ)
誤り。
金属面処理からレジン添加まで進めた後、最後にオの削合を行う順序になっています。人工歯・義歯床の接合部の形態修正と保持形態の付与は、接着処理とレジン添加より先に行います。

d.c → e → d → b → a(ウ → オ → エ → イ → ア)
誤り。
レジン添加であるウを最初に行っているため、修理面の準備ができていません。また、分離材の塗布が最後であり、口腔内へレジンを適用する前に粘膜を保護できません。

e.d → e → b → a → c(エ → オ → イ → ア → ウ)
誤り。
サンドブラスト後にオの削合を行うと、粗造化・清浄化した接着面を再び変化させ、切削粉で汚染する可能性があります。まずオで形態を整え、その後にエのサンドブラストを行うのが適切です。

覚えるポイント

  • 正しい順序はオ → エ → イ → ア → ウです。
  • 修理面は、形態修正 → 粗造化 → プライマー処理の順に準備します。
  • 口腔内直接法では分離材で粘膜を保護してから、常温重合レジンを添加します。

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