115B017|第115回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯内療法学
歯髄壊死した歯の変色の原因となるのはどれか。 1つ選べ。
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正解: c
正答
c
この問題のポイント
歯髄壊死後の歯冠変色は、歯髄内出血と赤血球崩壊に由来するヘモグロビン関連色素が象 牙細管へ浸透することで生じます。
解説
外傷や重度の歯髄炎などによって歯髄内で出血し、その後に歯髄壊死が起こると、赤血球が崩壊します。赤血球中のヘモグロビンとその分解産物が象 牙細管へ入り込み、歯冠を赤褐色、灰褐色、暗色などに変色させます。
時間の経過とともに色調は暗くなることがあり、単独歯の内因性変色として認められます。診断では、外傷歴、症状、歯髄生活反応、打診、エックス線所見などを総合します。
歯髄壊死が確認された場合は、原因となる感染や壊死組織に対する根管治療を行い、必要に応じて歯冠内漂白などを検討します。
ひっかけポイント
ビリルビンやポルフィリンも歯の内因性変色に関係しますが、歯髄壊死した単独歯の変色ではヘモグロビンを選びます。
選択肢の確認
a.メラニン
誤り。
メラニンは皮膚や口腔粘膜の色調に関与する色素です。歯髄壊死後の歯冠変色を起こす代表的色素ではありません。
b.ビリルビン
誤り。
歯の形成期に高度の高ビリルビン血症があると、形成中の歯質が黄緑色から緑色に変色することがあります。歯髄壊死後の局所的変色の主因ではありません。
c.ヘモグロビン
正しい。
歯髄内出血後に赤血球が崩壊し、ヘモグロビンやその分解産物が象 牙細管へ浸透することで歯冠が変色します。
d.ポルフィリン
誤り。
ポルフィリン代謝異常では、歯の形成中にポルフィリンが歯質へ取り込まれ、赤褐色変色などを生じます。歯髄壊死歯の局所変色とは異なります。
e.リポフスチン
誤り。
リポフスチンは加齢や細胞内代謝に伴って蓄積する消耗性色素です。歯髄壊死歯の代表的な変色原因ではありません。
覚えるポイント
- 歯髄壊死歯の変色は、ヘモグロビンとその分解産物が象 牙細管へ浸透して生じます。
- ビリルビンとポルフィリンは、形成期の全身的要因による内因性変色に関係します。
- 変色歯では、漂白だけでなく歯髄・根尖歯周組織の診断が必要です。