115B027|第115回 歯科医師国家試験 過去問
骨形成線維腫に対し下顎区域切除術を行うこととした。初診時のエックス線画像 (別冊No. 6 )を別に示す。 切除時に下顎骨から剝離するのはどれか。 2つ選べ。

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正解: a・b
正答
a、b
この問題のポイント
下顎区域切除術では、切除範囲に付着する筋を下顎骨から剝離します。提示された切除範囲では、下顎枝外側に付着する咬 筋と、下顎体内面の顎舌骨筋線から起始する顎舌骨筋が対象です。
解説
下顎区域切除術では、病変を含む下顎骨を連続性ごと切除します。安全に骨を露出し、軟組織を温存または切離するため、筋の付着部位を立体的に理解する必要があります。
咬筋は頰骨弓から起こり、下顎枝と下顎角の外側面へ停止します。下顎枝・下顎角を含む区域を切除する際には、骨面から剝離します。
顎舌骨筋は下顎体内面の顎舌骨筋線から起こり、口腔底を形成します。下顎体臼歯部を含む区域切除では、切除骨から剝離する必要があります。
画像の確認
実画像では、左下顎体後方から下顎角・下顎枝にかけて大きく膨隆する境界明瞭な骨性病変がみられる。切除範囲は下顎枝外側面と下顎体内面を含むため、その骨面に付着する咬筋と顎舌骨筋を剝離するというa、bの正答につながる。
選択肢の確認
a.咬 筋
正しい。
咬筋は下顎枝および下顎角の外側面へ停止します。提示された区域切除範囲では、下顎骨から剝離します。
b.顎舌骨筋
正しい。
顎舌骨筋は下顎体内面の顎舌骨筋線から起始します。下顎体臼歯部を含む切除では、骨面から剝離します。
c.顎二腹筋
誤り。
顎二腹筋前腹は下顎骨前方の顎二腹筋窩から起始します。提示された後方の区域切除範囲とは付着部位が異なります。
d.外側翼突筋
誤り。
外側翼突筋は主に下顎頸の翼突筋窩と顎関節円板・関節包へ停止します。下顎頭を温存する切除範囲では、切除骨から剝離する対象になりません。
e.オトガイ舌骨筋
誤り。
オトガイ舌骨筋は下顎正中部内面の下オトガイ棘から起始します。後方の下顎体・下顎枝を中心とする切除範囲とは異なります。
覚えるポイント
- 咬筋は下顎枝・下顎角の外側面へ停止します。
- 顎舌骨筋は顎舌骨筋線から起始し、口腔底を形成します。
- 顎二腹筋前腹とオトガイ舌骨筋は、下顎骨前方の正中付近に付着します。