115C009|第115回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学病理・微生物・免疫
ウイルスを殺滅できないのはどれか。 1つ選べ。
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正解: c
正答
c
この問題のポイント
濾過滅菌は微生物をフィルターで物理的に除去する方法であり、フィルター上のウイルスを殺滅する方法ではありません。
解説
滅菌とは、細菌芽胞を含むすべての増殖可能な微生物を除去または死滅させることです。熱やガス、放射線を用いる滅菌法は、微生物のタンパク質や核酸、細胞構造を障害して不活化します。
濾過滅菌は、加熱できない液体や気体を膜フィルターへ通し、微生物を物理的に捕捉して除去する方法です。したがって、捕捉された微生物を殺すわけではありません。また、ウイルスは細菌より小さいため、一般的な細菌除去用フィルターを通過する可能性があります。
感染対策上のポイント
殺滅する方法と物理的に除去する方法を区別します。濾過後のフィルター自体には微生物が残るため、安全な取り扱いが必要です。
選択肢の確認
a.ガス滅菌
誤り。
エチレンオキサイドガスなどは微生物のタンパク質や核酸を化学的に障害し、ウイルスを含む微生物を不活化できます。
b.乾熱滅菌
誤り。
高温の乾熱による酸化やタンパク質変性によって微生物を死滅・不活化します。耐熱器材に用います。
c.濾過滅菌
正答。ウイルスを殺滅できません。
フィルターで微生物を物理的に除去する方法であり、殺滅作用はありません。フィルター孔径によってはウイルスが通過します。
d.高圧蒸気滅菌
誤り。
高温高圧の飽和水蒸気によってタンパク質を変性させ、ウイルスを含む微生物を不活化します。
e.ガンマ線による滅菌
誤り。
高エネルギー放射線によって核酸を損傷し、ウイルスを含む微生物を不活化します。医療材料の工業的滅菌などに用います。
覚えるポイント
- 濾過滅菌は除去であり、殺滅ではありません。
- 高圧蒸気、乾熱、ガス、ガンマ線は微生物を不活化します。
- 一般的な細菌除去用フィルターではウイルスを完全に除けないことがあります。