115C022第115回 歯科医師国家試験 過去問

全身管理医学・全身疾患

内分泌検査で血中コルチゾールが低値を示すのはどれか。 1つ選べ。

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正解: d

正答

d

この問題のポイント

血中コルチゾールは副腎皮質から分泌されます。副腎皮質機能が低下するAddison 病では、コルチゾールが低値となります。

解説

コルチゾールは、副腎皮質の束状帯から分泌される糖質コルチコイドです。視床下部のCRH、下垂体前葉のACTH、副腎皮質という経路で分泌が調節されます。

Addison 病は原発性副腎皮質機能低下症です。副腎皮質そのものが障害されるため、コルチゾールとアルドステロンの分泌が低下します。典型的には、全身倦怠感、体重減少、低血圧、低ナトリウム血症、高カリウム血症などを認めます。ACTHは代償的に上昇し、皮膚や口腔粘膜の色素沈着がみられることがあります。

歯科治療では、ステロイド補充状況、血圧、脱水、感染、治療ストレスへの耐性を確認します。副腎皮質機能が著しく低下した患者では、強い侵襲や感染を契機に副腎クリーゼを生じる可能性があります。

ひっかけポイント
1型糖尿病も自己免疫疾患ですが、低下する中心的ホルモンはインスリンです。自己免疫性多内分泌腺症候群でAddison 病を合併しない限り、1型糖尿病単独でコルチゾール低値とはなりません。

選択肢の確認

a.褐色細胞腫
誤り。
副腎髄質などのクロム親和性細胞からカテコールアミンを過剰分泌する腫瘍です。発作性高血圧、頭痛、動悸、発汗などを生じますが、コルチゾール低値を示す代表疾患ではありません。

b.クレチン病
誤り。
先天性甲状腺機能低下症の旧称で、低下する中心的ホルモンは甲状腺ホルモンです。副腎皮質機能低下を直接意味しません。

c.1型糖尿病
誤り。
膵β細胞の破壊による絶対的インスリン欠乏が本態です。コルチゾール低値を示す疾患ではありません。

d.Addison 病
正しい。
原発性副腎皮質機能低下症であり、副腎皮質からのコルチゾール分泌が低下します。

e.アクロメガリー
誤り。
成長ホルモンとIGF-1の過剰によって生じます。下顎前突、歯間離開、舌肥大などを認めることがありますが、コルチゾール低値が中心所見ではありません。

覚えるポイント

  • Addison 病はコルチゾール低値、ACTH高値となる原発性副腎皮質機能低下症です。
  • 口腔粘膜の色素沈着が診断の手掛かりになることがあります。
  • 強い治療ストレスでは副腎クリーゼに注意します。

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