115C025|第115回 歯科医師国家試験 過去問
生活歯髄切断法の術式で適切なのはどれか。 3つ選べ。
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正解: b・c・e
正答
b、c、e
この問題のポイント
生活歯髄切断法では、感染した冠部歯髄を除去し、健全な根部歯髄を保存します。無菌的操作、歯髄への熱・乾燥・圧迫の回避、適切な覆髄材の貼付が重要です。
解説
生活歯髄切断法は、冠部歯髄を切断し、根部に残した生活歯髄を保存する処置です。適応は、根部歯髄に不可逆的炎症や壊死が及んでいない歯です。
まず齲蝕象 牙質を除去し、露髄前に可能な限り感染源を減らします。感染歯質を残したまま髄室へ進むと、細菌を歯髄へ持ち込む危険が高まります。
冠部歯髄の切断には、根管口より大きめの鋭利なラウンドバーなどを注水下で使用します。小さすぎる器具で歯髄を引きちぎると、切断面が不整となり、挫滅や出血が増えます。
切断後は生理食塩水などで洗浄し、滅菌綿球で圧迫して止血します。強いエアー乾燥は生活歯髄を傷害するため避けます。水酸化カルシウム製剤は、歯髄切断面へ無圧下で静かに貼付し、硬組織形成を促します。
ひっかけポイント
生活歯髄を保存する処置では、熱、乾燥、薬剤刺激、機械的圧迫を最小限にします。「しっかり乾燥」「強く押し付ける」は逆効果です。
選択肢の確認
a.無注水で齲窩の開拡を行う。
誤り。
無注水切削では摩擦熱が発生し、歯髄へ熱刺激を与えます。注水下で切削して温度上昇を防ぎます。
b.露髄前に感染歯質を除去する。
正しい。
髄室へ細菌を持ち込まないよう、露髄前に感染歯質を除去して術野を清潔にします。
c.根管口より大きめのバーで歯髄を切断する。
正しい。
冠部歯髄を一塊として切断し、根管口部に平滑な切断面を得るため、根管口より大きめの鋭利なバーを用います。
d.エアーで歯髄切断面の水分を十分に除去する。
誤り。
強いエアー乾燥は歯髄を脱水・損傷させます。滅菌綿球などで穏やかに止血・乾燥します。
e.歯髄切断面には水酸化カルシウム製剤を無圧下で貼付する。
正しい。
生活歯髄を圧迫しないよう静かに貼付し、硬組織形成と歯髄保護を図ります。
覚えるポイント
- 露髄前に感染歯質を除去します。
- 切削は注水下で行い、歯髄の熱損傷を防ぎます。
- 覆髄材は無圧下で貼付します。