115C086第115回 歯科医師国家試験 過去問

基礎歯科医学口腔解剖・組織・発生

TRPV1 受容体の活性化で生じるのはどれか。 1つ選べ。

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正解: b

正答

b

この問題のポイント

TRPV1受容体は、侵害性熱刺激、酸、カプサイシンなどで活性化される侵害受容器です。口腔・顎顔面領域で侵害刺激が加わると、防御反射として開口反射が生じます。

解説

TRPV1はTransient Receptor Potential Vanilloid 1の略で、主に一次感覚ニューロンの自由神経終末に発現する陽イオンチャネルです。

TRPV1は、高温、低pH、カプサイシン、炎症性メディエーターなどによって活性化されます。チャネルが開くとナトリウムイオンやカルシウムイオンが流入し、侵害刺激として中枢へ伝達されます。

口腔内や歯髄、歯周組織に強い侵害刺激が加わると、三叉神経求心路を介して顎運動系の介在ニューロンが活動します。その結果、閉口筋が抑制され、開口筋が活動する開口反射が起こります。これは刺激源から顎口腔組織を離して損傷を避ける防御反射です。

下顎張反射は閉口筋の筋紡錘を受容器とする伸張反射です。歯根膜咬筋反射は歯根膜機械受容器からの入力により咬筋活動を調節します。これらはTRPV1を中心とする侵害受容反射とは異なります。

ひっかけポイント
TRPV1は機械受容器ではなく、熱・酸・カプサイシンなどを感知する侵害受容チャネルです。

選択肢の確認

a.嘔吐反射
誤り。
咽頭部への刺激などで起こる防御反射で、舌咽神経・迷走神経を中心とする反射です。TRPV1活性化による代表的顎反射ではありません。

b.開口反射
正しい。
口腔内の侵害刺激によって三叉神経求心路が活動し、閉口筋を抑制して開口筋を活動させる防御反射です。

c.吸啜反射
誤り。
新生児期にみられる摂食の原始反射で、口唇・口腔周囲への触刺激によって誘発されます。TRPV1活性化による侵害反射ではありません。

d.下顎張反射
誤り。
咬筋など閉口筋の筋紡錘を受容器とする単シナプス性伸張反射です。TRPV1は主な受容器ではありません。

e.歯根膜咬筋反射
誤り。
歯根膜機械受容器への圧刺激によって咬筋活動を調節する反射です。侵害性熱・化学刺激を受容するTRPV1とは異なります。

覚えるポイント

  • TRPV1は熱、酸、カプサイシンで活性化されます。
  • 侵害刺激による顎口腔の防御反射は開口反射です。
  • 下顎張反射は筋紡錘、歯根膜咬筋反射は歯根膜機械受容器が関与します。

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