115C087第115回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯周病学

クオラムセンシング機構でプラーク細菌が感知しているのはどれか。 1つ選べ。

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正解: e

正答

e

この問題のポイント

クオラムセンシングは、細菌が分泌する情報伝達物質であるオートインデューサーの濃度を感知し、菌密度に応じて遺伝子発現を一斉に変化させる機構です。

解説

プラークは、多数の細菌が細胞外基質中に集まったバイオフィルムです。バイオフィルム内では、細菌同士が化学的シグナルを用いて集団として行動します。

細菌はオートインデューサーと呼ばれる低分子シグナルを産生・放出します。細菌数が少ない段階では濃度が低いですが、菌数が増えるにつれて周囲の濃度が上昇します。

一定濃度に達すると、細菌がシグナルを受容し、バイオフィルム形成、細胞外多糖産生、病原因子、代謝、耐性などに関わる遺伝子発現を協調して変化させます。これがクオラムセンシングです。

口腔バイオフィルムでは、同一菌種内だけでなく異なる菌種間の情報伝達にも関与します。クオラムセンシングを妨げることは、バイオフィルム制御の研究対象となっています。

歯科国試ではここを押さえる
クオラムセンシングは宿主の免疫物質を感知する機構ではなく、細菌自身が作るシグナル濃度から菌密度を判断する機構です。

選択肢の確認

a.補 体
誤り。
補体は宿主の自然免疫・獲得免疫に関わる血漿タンパク質群です。細菌が菌密度を測るためのシグナルではありません。

b.サイトカイン
誤り。
サイトカインは主に宿主細胞間の情報伝達に用いられるタンパク質です。クオラムセンシングの中心物質ではありません。

c.免疫グロブリン
誤り。
抗原に特異的に結合する抗体であり、宿主の液性免疫を担います。細菌間の菌密度シグナルではありません。

d.副腎皮質ホルモン
誤り。
宿主の内分泌ホルモンであり、クオラムセンシングに用いる細菌由来シグナルではありません。

e.オートインデューサー
正しい。
細菌が産生・放出し、その濃度によって集団密度を感知するクオラムセンシングの情報伝達物質です。

覚えるポイント

  • クオラムセンシングは菌密度依存性の遺伝子制御です。
  • 細菌はオートインデューサーの濃度を感知します。
  • バイオフィルム形成や病原因子発現に関与します。

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