115C089|第115回 歯科医師国家試験 過去問
23 歳の女性。下顎左側大臼歯部の 疼痛を主訴として来院した。智歯周囲炎と診 断し、抜歯することとした。初診時の口腔内写真 (別冊No. 34A 、エックス線画像 (別冊No. 34B 及び抜歯に使用する器具の写真 (別冊No. 34C を別に示す。 粘膜骨膜切開後に用いる器具を使用順に並べよ。 解答:①→②→③→④→⑤

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正解: d
正答
d
この問題のポイント
下顎水平埋伏智歯の外科的抜歯では、粘膜骨膜切開後、剝離、骨削除・歯の分割、脱臼、抜歯窩搔爬、縫合の順で器具を使用します。
解説
エックス線画像では下顎左側智歯が水平に埋伏しており、単純な鉗子抜歯は困難です。外科的抜歯では、周囲組織を保護しながら順序よく操作します。
写真の器具は次のように対応します。
- ウ:骨膜剝離子
- ア:コントラアングルハンドピース
- オ:ヘーベル
- イ:鋭匙・骨キュレット
- エ:持針器
粘膜骨膜切開後、まずウの骨膜剝離子で粘膜骨膜弁を骨面から剝離します。次にアのハンドピースへバーを装着し、注水下で被覆骨を削除し、必要に応じて歯冠・歯根を分割します。
続いてオのヘーベルを用いて歯または分割片を脱臼・摘出します。抜歯後はイの鋭匙で抜歯窩内の肉芽組織や歯小嚢などを搔爬し、洗浄と骨縁の確認を行います。最後にエの持針器を用いて創部を縫合します。
医療安全上のポイント
下顎管、舌神経、隣在第二大臼歯を損傷しないよう、画像で位置関係を確認します。骨削除時には十分な注水を行い、軟組織を確実に保護します。
画像の確認
実画像では、下顎左側智歯が水平埋伏し、器具はアがコントラアングル、イが鋭匙、ウが骨膜剝離子、エが持針器、オがヘーベルとして示されている。切開後の剝離、骨削除・分割、脱臼、搔爬、縫合の順はウ→ア→オ→イ→エとなり、正答dを直接支える。
選択肢の確認
a.a → e → b → d → c(ア → オ → イ → エ → ウ)
誤り。
骨膜剝離子であるウが最後になっています。粘膜骨膜切開後は、まず骨膜剝離子で弁を剝離して術野を確保する必要があります。
b.d → c → a → e → b(エ → ウ → ア → オ → イ)
誤り。
持針器であるエを最初に使用しています。縫合は抜歯・搔爬・洗浄後に行う最後の操作です。
c.a → c → e → b → d(ア → ウ → オ → イ → エ)
誤り。
骨膜弁を剝離する前にハンドピースを使用する順序となっています。軟組織損傷を避けるため、まずウで剝離します。
d.c → a → e → b → d(ウ → ア → オ → イ → エ)
正しい。
骨膜剝離子による弁剝離、ハンドピースによる骨削除・歯の分割、ヘーベルによる脱臼、鋭匙による搔爬、持針器による縫合という正しい順序です。
e.d → b → e → a → c(エ → イ → オ → ア → ウ)
誤り。
縫合器具と搔爬器具を抜歯操作より先に使用し、骨膜剝離子が最後となっています。外科的抜歯の手順と一致しません。
覚えるポイント
- 正しい順序はウ → ア → オ → イ → エです。
- 切開後はまず粘膜骨膜弁を剝離します。
- 抜歯窩搔爬・洗浄後に縫合します。