115D065|第115回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学口腔解剖・組織・発生
膝神経節付近での顔面神経損傷により認められるのはどれか。 2つ選べ。
2つ選択
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正解: a・d
正答
a、d
この問題のポイント
膝神経節付近を通る顔面神経の運動・味覚・副交感神経成分と、他の脳神経の機能を区別します。
解説
顔面神経は表情筋を支配する運動線維に加え、鼓索神経を介する舌前方2/3の味覚と顎下腺・舌下腺への副交感神経線維、大錐体神経を介する涙腺などへの副交感神経線維を含みます。膝神経節付近の近位病変では、これら複数の成分が障害されます。
唾液分泌低下により口渇を生じ、顔面神経運動線維の障害で眼輪筋が収縮できないため角膜反射の遠心路が障害されます。角膜知覚という求心路は三叉神経第1枝ですが、瞬目という遠心路は顔面神経です。
選択肢の確認
a.口 渇
正しい。
鼓索神経を通る副交感神経線維が障害されると顎下腺・舌下腺の唾液分泌が低下し、口渇を生じます。
b.顔面痛
誤り。
顔面の一般体性感覚と痛覚は主に三叉神経が伝えます。顔面神経損傷の代表的な脱落症状ではありません。
c.瞳孔散大
誤り。
瞳孔径は動眼神経の副交感神経と頸部交感神経によって調節されます。顔面神経膝神経節付近の損傷では説明できません。
d.角膜反射消失
正しい。
顔面神経は角膜反射で眼輪筋を収縮させる遠心路です。顔面神経運動線維が障害されると刺激側の知覚が保たれていても患側の瞬目ができません。
e.舌後部1/3 の味覚消失
誤り。
舌後部1/3の味覚は舌咽神経が伝えます。顔面神経が伝える味覚は主に舌前方2/3です。
覚えるポイント
- 顔面神経は表情筋運動、舌前方2/3の味覚、涙液・唾液分泌に関与します。
- 角膜反射は求心路が三叉神経第1枝、遠心路が顔面神経です。
- 舌後部1/3の味覚は舌咽神経です。