116A002|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯周病学
歯肉溝滲出液中の抗体で最も多いのはどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: d
正答
d
この問題のポイント
歯肉溝滲出液は血清由来成分を多く含みます。唾液中で優位な免疫グロブリンと混同せずに判断します。
解説
**歯肉溝滲出液〈GCF〉**は、歯肉溝・歯周ポケット内へ歯肉結合組織側から滲出する液体です。炎症が強くなると流量が増え、血清蛋白、抗体、補体、炎症細胞、酵素などを含みます。
GCF中では血清中で最も多いIgGが主体です。一方、唾液や粘膜分泌液では分泌型IgAが重要です。
ひっかけポイント
「口腔内の抗体だからIgA」と即断しないことが重要です。唾液か、血清由来の歯肉溝滲出液かを区別します。
選択肢の確認
a.IgA
誤り。
IgAは唾液などの粘膜分泌液で重要ですが、血清由来成分の多い歯肉溝滲出液で最も多い抗体ではありません。
b.IgD
誤り。
IgDは主にナイーブB細胞表面の抗原受容体として発現し、体液中の濃度は低い免疫グロブリンです。
c.IgE
誤り。
IgEはI型アレルギーや寄生虫防御に関与しますが、歯肉溝滲出液中で最も多い抗体ではありません。
d.IgG
正しい。
IgGは血清中で最も多い免疫グロブリンで、血清由来成分を含む歯肉溝滲出液でも主体となります。
e.IgM
誤り。
IgMは一次免疫応答の初期に産生される大型の免疫グロブリンですが、歯肉溝滲出液中で最も多いものではありません。
覚えるポイント
- 歯肉溝滲出液ではIgGが主体です。
- 唾液などの粘膜分泌液では分泌型IgAが重要です。
- GCFは歯周炎症の程度に応じて流量や成分が変化します。