116C001|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯周病学
ある器具の写真(別冊No. 1)を別に示す。 使用目的はどれか。1 つ選べ。

解答・解説を見る
正解: c
正答
c
この問題のポイント
写真の器具は、歯頸部の処置で歯肉を圧排するために用いるクランプです。器具の形態と、歯肉縁下・歯頸部を明視野にする目的を結び付けます。
解説
写真ではクランプ番号212が確認できます。これは歯頸部の修復処置などで用いる歯肉排除用のラバーダムクランプです。歯に装着すると、弓状部と把持部によってラバーダムを保持しながら歯肉を根尖側へ圧排し、歯頸部の視野と防湿を確保できます。
歯肉排除は、歯肉縁付近の窩洞や修復物辺縁を明瞭にし、出血や滲出液による接着阻害を減らすために重要です。
画像の確認
実画像では、金属器具に「212」の刻印があり、左右に歯を把持する爪と大きな弓状部を備えたラバーダムクランプの形態がみえる。歯頸部へ装着して歯肉を根尖側へ押し下げる形なので、使用目的は歯肉排除である。
選択肢の確認
a.隔 壁
誤り。隔壁はラバーダムシートなどで術野と口腔内を分ける操作を指します。この器具の主目的はシートそのものによる隔壁ではなく、歯頸部の歯肉排除です。
b.歯間分離
誤り。歯間分離にはセパレーターやウェッジなどを用います。写真のクランプは隣接歯間を開く器具ではありません。
c.歯肉排除
正しい。写真のクランプは歯頸部に装着し、歯肉を根尖側へ排除して歯頸部の視野と防湿を得るために用います。
d.歯面清掃
誤り。歯面清掃にはブラシ、ラバーカップ、研磨材などを用います。この器具に清掃作用はありません。
e.圧接子固定
誤り。圧接子固定はマトリックスや圧接器具の保持に関係する操作です。写真の器具の主用途とは異なります。
覚えるポイント
- 212クランプは歯頸部の歯肉排除に用いる。
- 歯肉縁付近の接着処置では、視野確保と防湿が重要である。
- 器具問題では先端形態、装着部位、作用方向を順に確認する。