116C024第116回 歯科医師国家試験 過去問

基礎歯科医学口腔解剖・組織・発生

右側顎下腺摘出術を受けた患者の術後の下唇運動時の写真(別冊No. 4)を別に示 す。 障害されているのはどれか。1 つ選べ。

116C024の問題画像
解答・解説を見る

正解: b

正答

b

この問題のポイント

顎下腺摘出術後の下唇運動障害では、顎下部を走る顔面神経下顎縁枝の損傷を考えます。

解説

顔面神経の下顎縁枝は下顎下縁付近を走行し、下唇下制筋、口角下制筋、オトガイ筋など下唇周囲の表情筋を支配します。顎下腺摘出術では皮切・剝離部位に近いため損傷リスクがあります。

損傷すると患側下唇の下制が不十分となり、口を開けたり下唇を動かしたりした際に左右差が目立ちます。

画像の確認

実画像では、下唇を動かした際に右下唇が下方へ十分に引かれず、口裂と下唇下縁に明瞭な左右差がみえる。顎下腺摘出側の下唇運動障害という分布は、下顎下縁近くを走り下唇周囲の表情筋を支配する顔面神経下顎縁枝の障害に対応する。

選択肢の確認

a.舌神経
誤り。舌神経障害では舌前方3分の2の一般知覚低下などが生じ、下唇運動麻痺は起こしません。

b.顔面神経
正しい。顎下腺摘出術では顔面神経下顎縁枝が損傷されることがあり、下唇の運動障害を生じます。

c.舌下神経
誤り。舌下神経障害では舌運動麻痺と突出時の患側偏位がみられます。

d.大耳介神経
誤り。大耳介神経は耳介下部や耳下腺部皮膚の知覚に関与します。

e.オトガイ神経
誤り。オトガイ神経は下唇・オトガイ部皮膚の知覚を支配し、運動神経ではありません。

覚えるポイント

  • 顔面神経下顎縁枝は下唇周囲の表情筋を支配する。
  • 顎下腺手術では下顎縁枝に注意する。
  • 運動障害か知覚障害かを最初に区別する。

関連問題

116C023116C025
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)