116C045第116回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯内療法学

74 歳の男性。歯肉からの出血を主訴として来院した。数年前から気付いていた がそのままにしていたという。歯周基本治療後に上顎右側犬歯と第一小臼歯に歯周 外科手術を行うこととした。初診時のエックス線画像(別冊No. 16A)と再評価時 の口腔内写真(別冊No. 16B)を別に示す。再評価時の歯周組織検査結果の一部を 表に示す。 頰 側* 3 3 3 3 2 3 3 2 3 歯 種 5 4 3 口蓋側* 3 4 3 6 ⑧ ⑧ 6 5 6 動揺度** 0 0 0 * :プロービング深さ(mm) 〇印 :プロービング時の出血 ** :Miller の判定基準 適切なのはどれか。3 つ選べ。

116C045の問題画像
3つ選択
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正解: a・c・e

正答

a、c、e

この問題のポイント

歯周基本治療後も深いポケットと垂直性骨欠損が残る症例では、フラップによる明視下デブライドメントと再生療法を検討します。

解説

上顎犬歯・第一小臼歯口蓋側に6〜8 mmの残存ポケットとプロービング時出血があり、エックス線像では垂直性骨欠損が示されています。骨壁が残る骨内欠損は再生療法の適応となり、骨移植材やFGF-2製剤を用いて歯周組織再生を促します。

Widman改良フラップ手術は歯肉を温存しながら根面と骨欠損を明視下に置き、肉芽除去と根面処置を行えます。

治療選択のポイント
再生療法ではプラークコントロール、非喫煙、欠損形態、創部の安定と一次閉鎖が成否に影響します。

画像の確認

実画像では、上顎右側犬歯・第一小臼歯間に根面沿いへ深く入り込む垂直性の骨透過像があり、再評価時にも口蓋側歯肉の炎症所見が残っている。表の6〜8 mmポケットと出血を合わせると骨内欠損へ明視下で到達して再生を図る症例であり、Widman改良フラップに骨移植またはFGF-2を応用する選択が合う。

選択肢の確認

a.骨移植術
正しい。骨内欠損に骨移植材を填入し、再生の足場を与える骨移植術が適応になります。

b.歯肉切除術
誤り。歯肉切除術は骨欠損へのアクセスや再生を目的とする術式ではなく、角化歯肉量や骨形態によっては不適切です。

c.FGF-2 製剤の応用
正しい。FGF-2製剤は垂直性骨欠損における歯周組織再生療法に応用できます。

d.歯肉弁根尖側移動術
誤り。歯肉弁根尖側移動術はポケット除去と歯冠長延長に適しますが、本症例で再生を目指す第一選択ではありません。

e.Widman 改良フラップ手術
正しい。Widman改良フラップ手術により歯肉を温存しつつ病変へ到達し、再生材料を適用できます。

覚えるポイント

  • 垂直性骨欠損は再生療法の適応を検討する。
  • 骨移植材・FGF-2製剤は再生を促す。
  • 再評価時のポケット深さ、出血、骨欠損形態で術式を選ぶ。

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