116C070|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床保存修復学
35 歳の女性。口腔清掃時に上顎右側小臼歯部にフロスが引っかかることを主訴 として来院した。診察の結果、5 の隣接面接触点下に齲蝕を認めた。辺縁隆線を 保存して直接修復を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No. 27A)、エッ クス線画像(別冊No. 27B)及び回転切削器具の写真(別冊No. 27C)を別に示す。 咬合面近心小窩からの便宜拡大に用いる適切な回転切削器具はどれか。 1 つ選べ。

解答・解説を見る
正解: c
正答
c
この問題のポイント
辺縁隆線を保存する隣接面齲蝕への咬合面小窩からの便宜拡大では、細いラウンドバーを用いて必要最小限のアクセスを作ります。
解説
本症例は隣接面接触点下の齲蝕に対し、辺縁隆線を温存するトンネル修復に近いアクセスを行います。咬合面近心小窩から齲蝕へ到達するには、小径ラウンドバーで方向を制御しながら便宜拡大します。
大きな砥石や太いバーでは健全歯質と辺縁隆線を不必要に削除する危険があります。
画像の確認
実画像では、上顎右側第二小臼歯の近心接触点直下に透過像がある一方、咬合面の辺縁隆線は外観上保たれている。器具群のウは小さな球状刃部をもつ細径ラウンドバーで、咬合面近心小窩から必要最小限に便宜拡大し、辺縁隆線を残したまま隣接面う蝕へ到達する形に合う。
選択肢の確認
a.ア
誤り。アは大型の研削ポイントで、微細な便宜拡大には過大です。
b.イ
誤り。イは先端形態がアクセス窩の最小形成に適さず、方向制御が難しくなります。
c.ウ
正しい。ウの小径ラウンドバーは小窩からの便宜拡大と齲蝕へのアクセスに適します。
d.エ
誤り。エは細長い形態で、初期アクセスとしては穿孔や過剰切削の危険があります。
e.オ
誤り。オは切削部形態が本症例の小窩からの便宜拡大に最適ではありません。
覚えるポイント
- 辺縁隆線保存には小径器具で最小限のアクセスを作る。
- ラウンドバーは方向を制御しやすい。
- 齲蝕除去と健全歯質保存の両立を図る。