117B003|第117回 歯科医師国家試験 過去問
全身管理医学・全身疾患
過換気症候群でみられるのはどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: e
正答
e
この問題のポイント
過換気症候群では、過剰な換気によって二酸化炭素が過度に排出されることが病態の中心です。
解説
過換気によりPaCO2が低下すると、血液pHが上昇し、呼吸性アルカローシスになります。低炭酸ガス血症に伴う脳血管収縮により、めまい、ふらつき、意識が遠のく感じが生じます。また、イオン化カルシウムが低下し、口周囲や手指のしびれ、手指のこわばり、テタニー様症状を認めることがあります。
PaO2は通常低下せず、正常から上昇傾向です。治療では歯科処置を中止し、不安を軽減しながらゆっくり呼吸させ、バイタルサインを確認します。
全身管理上の注意点
胸痛、SpO2低下、意識障害が強い場合は、過換気症候群と決めつけず、心肺疾患などを除外します。
選択肢の確認
a.手指の弛緩
誤り。
手指は弛緩するのではなく、しびれやこわばり、手指の攣縮を呈することがあります。
b.PaO2 の低下
誤り。
過換気では酸素取り込みが保たれるため、PaO2は通常低下せず、正常またはやや上昇します。
c.PaCO2 の上昇
誤り。
過剰換気によって二酸化炭素が排出されるため、PaCO2は低下します。
d.心拍数の低下
誤り。
不安や交感神経緊張により頻脈を呈することがあり、心拍数低下が典型ではありません。
e.呼吸性アルカローシス
正しい。
PaCO2低下により血液pHが上昇し、呼吸性アルカローシスを生じます。
覚えるポイント
- 過換気ではPaCO2が低下する。
- 低炭酸ガス血症により呼吸性アルカローシスとなる。
- 手指のしびれや攣縮はイオン化カルシウム低下と関連する。