117C021|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床保存修復学
各種合着・接着用セメントの引張強さとエナメル質との接着強さを図に示す。 エはどれか。1 つ選べ。 ただし、ア~オはa~e のいずれかに該当する。

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正解: d
正答
d
この問題のポイント
合着・接着用セメントは、材料自体の強さと歯質への接着性を別々に評価します。
解説
グラスアイオノマーセメントは酸塩基反応で硬化し、カルボキシル基を介して歯質のカルシウムと化学的に結合します。そのため、機械的保持に依存するリン酸亜鉛セメントよりエナメル質への接着性があります。引張強さと接着強さはレジンセメントほど高くありませんが、中等度の位置を示します。
図では、横軸と縦軸がどちらの強さを示すかを確認し、レジンセメントの高い値、リン酸亜鉛セメントの低い接着性などを基準に各材料を対応させます。
画像の確認
実画像では、エの黒棒は約8.5 MPa、灰色棒は約7 MPaで、引張強さとエナメル質接着強さの双方が中等度に示されている。接着強さが計測不能のア・ウや突出して高いオとは異なる棒の組合せが、グラスアイオノマーセメントとする正答dを支える。
選択肢の確認
a.EBA セメント
誤り。
EBA セメントは酸化亜鉛ユージノール系を改良した材料で、エナメル質接着強さの位置がエとは異なります。
b.レジンセメント
誤り。
レジンセメントは一般に引張強さと接着強さが高く、図では高値側に位置します。
c.リン酸亜鉛セメント
誤り。
リン酸亜鉛セメントは歯質への化学的接着をほとんど示さず、機械的嵌合に依存します。
d.グラスアイオノマーセメント
正しい。
グラスアイオノマーセメントは中等度の引張強さを持ち、歯質に化学的に接着するため、エに対応します。
e.ポリカルボキシレートセメント
誤り。
ポリカルボキシレートセメントも歯質に化学的に接着しますが、図中の強度の組合せがエとは異なります。
覚えるポイント
- レジンセメントは強さと接着性が高い。
- リン酸亜鉛セメントは歯質へ化学的に接着しない。
- グラスアイオノマーセメントは歯質カルシウムと化学結合する。