118C043|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床小児歯科学
7 歳の男児。左下の奥歯が生えてこないことを主訴として来院した。E は4 歳 ころに生え始めたが、完全には生えてこないという。初診時の口腔内写真(別冊 No. 11A)とエックス線画像(別冊No. 11B)を別に示す。 E への対応で適切なのはどれか。1 つ選べ。

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正解: d
正答
d
この問題のポイント
乳歯が萌出途中で長期間停止し、低位に残る場合は乳歯の骨性癒着を考え、後継永久歯と周囲歯への影響から対応を決めます。
解説
4歳頃から一部萌出したまま完全萌出せず、7歳で低位にある乳臼歯は、歯根膜が失われて歯根と歯槽骨が癒着した可能性があります。骨性癒着歯は周囲歯槽骨の成長に追従せず、相対的に沈下したようにみえます。
放置すると隣在歯の傾斜、対合歯の挺出、後継永久歯の萌出障害を招くため、影響が大きい場合は早期抜歯を行います。
画像の確認
実画像Aでは下顎左側第二乳臼歯が周囲の咬合平面より著しく低位にあり、Bのパノラマ像でも同歯の萌出停止と隣在歯・後継永久歯胚との近接が確認できる。骨性癒着による低位乳歯を放置すると後継歯の萌出と隣在歯配列へ影響するため、ただちに抜歯するdを支持する。
選択肢の確認
a.牽引を行う。
誤り。骨性癒着した乳歯を矯正牽引して正常萌出させることは困難です。
b.自然萌出を待つ。
誤り。長期間萌出が停止し周囲への影響が予想される場合、自然萌出を待つだけでは不十分です。
c.歯肉切除を行う。
誤り。原因は歯肉被覆ではなく骨性癒着が疑われるため、歯肉切除では改善しません。
d.ただちに抜歯する。
正しい。後継永久歯や隣在歯への影響を防ぐため、ただちに抜歯する方針が適切です。
e.6 萌出後に抜歯する。
誤り。6の萌出まで待つと、隣在歯傾斜や後継歯萌出障害が進む可能性があります。
覚えるポイント
- 低位乳歯では骨性癒着を疑います。
- 周囲歯の傾斜と後継永久歯の萌出障害を評価します。
- 影響が大きい場合は早期抜歯を検討します。