118C054|第118回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学歯科理工学
硬化体にキレート結合を有するのはどれか。2 つ選べ。
2つ選択
解答・解説を見る
正解: d・e
正答
d、e
この問題のポイント
歯科用セメントの硬化反応では、金属イオンと配位子の間に形成されるキレート結合を持つ材料を識別します。
解説
酸化亜鉛ユージノールセメントでは、酸化亜鉛から生じた亜鉛イオンとユージノールが反応し、ユージノレート亜鉛のキレート構造を形成します。
ポリカルボキシレートセメントでは、ポリアクリル酸のカルボキシル基と亜鉛などの金属イオンが結合して硬化します。カルボキシル基は歯質中のカルシウムとも相互作用するため、歯質への化学的接着を示します。
材料学のポイント
材料名だけでなく、粉末、液、硬化反応、歯質接着性を一組で覚えます。
選択肢の確認
a.水硬性セメント
誤り。水硬性セメントは水和反応により硬化する材料であり、硬化体の特徴をキレート結合で説明しません。
b.リン酸亜鉛セメント
誤り。リン酸亜鉛セメントは酸化亜鉛とリン酸の酸塩基反応で硬化し、主な硬化体はリン酸亜鉛塩です。
c.グラスアイオノマーセメント
誤り。グラスアイオノマーセメントはポリアクリル酸とフルオロアルミノシリケートガラスの酸塩基反応で生じるイオン架橋により硬化します。
d.酸化亜鉛ユージノールセメント
正しい。酸化亜鉛ユージノールセメントは亜鉛イオンとユージノールによるキレート構造を硬化体に形成します。
e.ポリカルボキシレートセメント
正しい。ポリカルボキシレートセメントではポリカルボン酸のカルボキシル基が金属イオンと結合し、キレート性の構造を形成します。
覚えるポイント
- 酸化亜鉛ユージノールセメントはユージノレート亜鉛を形成します。
- ポリカルボキシレートセメントはカルボキシル基と金属イオンが結合します。
- グラスアイオノマーセメントは主にイオン架橋で硬化します。