119C035第119回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯内療法学

65 歳の女性。下顎右側第一大臼歯の咀嚼時痛を主訴として来院した。5 年前に 治療を受け症状もなく経過していたが、1 週前から咬合時に痛みがあるという。診 察の結果、再根管治療を行うこととした。初診時のエックス線画像(別冊No. 9A) と根管上部の根管充塡材除去後の口腔内写真(別冊No. 9B)を別に示す。 続いて行う近心根管の処置で留意するのはどれか。3 つ選べ。

119C035の問題画像
3つ選択
解答・解説を見る

正解: b・d・e

正答

b、d、e

この問題のポイント

下顎第一大臼歯の近心根管は複雑で、作業長、分岐根管、根管イスムスに留意して再根管治療を進めます。

解説

近心根には通常、近心頰側根管と近心舌側根管が存在し、その間に根管イスムスがみられることがあります。再根管治療では残存感染源を減らすため、根管充塡材を除去し、各根管の作業長と解剖学的連絡を把握します。

分岐根管やイスムスは器械的形成だけでは清掃しにくいため、十分な化学的洗浄と洗浄液の活性化が重要です。

画像の確認

実画像Aでは下顎右側第一大臼歯の近心根に根管充塡があり根尖部透過像を伴い、Bでは近心根管上部の充塡材除去後に複数の根管口とその連絡部が露出している。再治療では作業長を再測定し、近心根の分岐根管と根管間を結ぶイスムスを見落とさない。

選択肢の確認

a.髄管の存在
誤り。
髄管は歯髄腔から歯周組織へ通じる微細な交通路として問題になることがありますが、近心根管処置で本問が選ぶ主要な3項目ではありません。

b.根管の作業長
正しい。
根尖部を適切に形成・洗浄するため、各近心根管の作業長を正確に決定します。

c.フィンの存在
誤り。
フィン状構造も根管系に存在し得ますが、本問では近心根管で特に留意する項目に含まれません。

d.分岐根管の有無
正しい。
主根管から分かれる分岐根管は感染源が残りやすいため、その有無を考慮します。

e.根管イスムスの存在
正しい。
近心頰側根管と近心舌側根管の間にイスムスが存在し、未清掃部となりやすい点に注意します。

覚えるポイント

  • 下顎第一大臼歯近心根には2根管とイスムスを考えます。
  • 再根管治療では作業長を再確認します。
  • 複雑部は洗浄で補完します。

関連問題

119C034119C036
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)