119D024|第119回 歯科医師国家試験 過去問
下顎左側大臼歯部のエックス線画像(別冊No. 3A)と歯科用コーンビームCT(別 冊No. 3B)を別に示す。 エックス線画像に加えて、歯科用コーンビームCT で新たに明らかになった下顎 左側第二大臼歯の所見はどれか。2 つ選べ。

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正解: a・e
正答
a、e
この問題のポイント
歯科用コーンビームCTは、二次元エックス線画像では重なって評価しにくい樋状根の三次元形態と、根尖病変の頰舌的な広がりを明らかにできます。
解説
下顎第二大臼歯では、近心根と遠心根が癒合してC字状の横断面を示す樋状根がみられることがあります。通常のエックス線画像では頰舌方向の構造が重なるため、根の横断形態や病変の頰舌径を十分に評価できません。
CBCTは多方向の断面像を表示でき、根管治療前の解剖学的評価、未処置根管の探索、根尖病変の範囲、周囲皮質骨との関係を把握するのに有用です。ただし、被曝を伴うため、二次元画像だけでは診断・治療方針決定が難しい場合に適応を判断します。
画像の確認
実画像Aでは下顎左側第二大臼歯に根管充塡があり根尖部透過像を認めるが、二次元像だけでは根形態と病変の頰舌径が分かりにくい。CT Bの横断像では根が頰舌的に連続した樋状根であることと、根尖病変が頰舌方向へ広がる大きさが明瞭になる。
選択肢の確認
a.樋状根
正しい。
樋状根は根の横断形態を確認する必要があり、CBCTによる三次元評価で明らかになりやすい所見です。
b.根管イスムス
誤り。
根管イスムスもCBCTで推測できる場合がありますが、本問の画像で新たに明らかになった正答所見には含まれません。
c.歯根内部吸収
誤り。
歯根内部吸収は歯髄腔側から進む吸収像ですが、本問で示された追加所見ではありません。
d.垂直性歯根破折
誤り。
垂直性歯根破折はCBCTでも診断が難しいことがあり、本問の正答所見ではありません。
e.根尖病変の頰舌的大きさ
正しい。
二次元像では分かりにくい根尖病変の頰舌方向の大きさを、CBCT断面像で評価できます。
覚えるポイント
- 下顎第二大臼歯では樋状根に注意します。
- CBCTは根・根管の横断形態と病変の頰舌径を評価できます。
- CBCTは診断上の利益と被曝を比較して適応を決めます。