Y2021M04E2Q29第2021年4月公表(第二種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問

第二種労働生理代謝系

代謝に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

同化と異化、基礎代謝量、呼吸商及びエネルギー代謝率の違いを問う問題です。

基礎代謝量は、覚醒し、横になって安静にした状態など、定められた条件で測定されます。

解説

体内で物質を分解し、エネルギーを取り出す過程を異化といいます。体脂肪やグリコーゲンを分解してエネルギーを得て、ATPを合成する過程は異化です。

反対に、ATPに蓄えられたエネルギーを使い、栄養素から蛋白質などの身体に必要な物質を合成する過程を同化といいます。

基礎代謝は、心拍、呼吸、体温保持など、生命維持に必要な最小限の代謝です。基礎代謝量は、覚醒、横臥、安静、食後一定時間の経過及び快適な温度環境などの条件で測定します。

一定時間に排出した二酸化炭素量と消費した酸素量の比は呼吸商です。エネルギー代謝率は動的筋作業の強度評価に用いられますが、精神的作業や感覚的作業の負担を表す指標ではありません。したがって、正しい記述は選択肢3です。

ひっかけポイント
分解してエネルギーを取り出すのが異化、エネルギーを使って身体物質を作るのが同化です。呼吸商とエネルギー代謝率も区別します。

衛生管理者としての実務ポイント
作業負担を評価するときは、指標の適用範囲を確認します。精神的負担や静的筋作業は、姿勢、作業時間、自覚症状、休憩なども含めて評価します。

選択肢の確認

1.代謝において、細胞に取り入れられた体脂肪、グリコーゲンなどが分解されてエネルギーを発生し、ATPが合成されることを同化という。
誤り。
物質を分解してエネルギーを取り出し、ATPを合成する過程は同化ではなく異化です。

2.代謝において、体内に摂取された栄養素が、種々の化学反応によって、ATPに蓄えられたエネルギーを用いて、細胞を構成する蛋白質などの生体に必要な物質に合成されることを異化という。
誤り。
ATPのエネルギーを使って生体に必要な物質を合成する過程は、異化ではなく同化です。

3.基礎代謝は、心臓の拍動、呼吸運動、体温保持などに必要な代謝で、基礎代謝量は、覚醒、横臥、安静時の測定値で表される。
正しい。
基礎代謝量は、覚醒・横臥・安静などの所定条件で測定される生命維持に必要な代謝量です。

4.エネルギー代謝率は、一定時間中に体内で消費された酸素と排出された二酸化炭素の容積比で表される。
誤り。
二酸化炭素排出量と酸素消費量の比は呼吸商であり、エネルギー代謝率ではありません。

5.エネルギー代謝率は、生理的負担だけでなく、精神的及び感覚的な側面をも考慮した作業強度を表す指標としても用いられる。
誤り。
エネルギー代謝率は主に動的筋作業の強度を表し、精神的・感覚的負担の評価には適しません。

覚えるポイント

  • 分解してエネルギーを取り出す過程が異化である。
  • エネルギーを使って生体物質を作る過程が同化である。
  • 基礎代謝量は、覚醒・横臥・安静などの条件で測定する。
  • 二酸化炭素排出量と酸素消費量の比は呼吸商である。
  • エネルギー代謝率は、主に動的筋作業の強度を表す。

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