Y2024M04E2Q25|第2024年4月公表(第二種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問
腎臓又は尿に関する次の A から D の記述について、誤っているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A 腎臓の皮質にある腎小体では、糸球体から血液中の糖以外の血漿成分がボウマン嚢に濾し出され、原尿が生成される。 B 腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成される。 C 尿は淡黄色の液体で、固有の臭気を有し、通常、弱酸性である。 D 尿酸は、体内のプリン体と呼ばれる物質の代謝物で、健康診断において尿中の尿酸の量の検査が広く行われている。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、腎臓での原尿の生成と再吸収に加え、健康診断における尿酸の検査方法が問われています。
誤っている記述はAとDであり、その組合せである3が正答です。
解説
腎臓の基本的な機能単位をネフロンといいます。ネフロンは、腎小体とそれに続く尿細管から構成されます。
腎小体は糸球体とボウマン嚢から成り、主に腎臓の皮質に存在します。糸球体では、血液から水、ブドウ糖、アミノ酸、電解質、尿素などがボウマン嚢へ濾し出され、原尿が作られます。血球や大部分の血漿蛋白質は、通常は糸球体をほとんど通過しません。
原尿に含まれるブドウ糖、アミノ酸、大部分の水分、必要な電解質などは、尿細管で血液中へ再吸収されます。再吸収されずに残った老廃物や余分な水分などが、最終的に尿として排出されます。
Aは誤りです。ブドウ糖も糸球体で原尿中へ濾し出され、その後、通常は尿細管でほぼ全て再吸収されます。「糖以外の血漿成分」とする部分が誤りです。
Bは正しい記述です。原尿中の大部分の水分と身体に必要な成分は、尿細管で再吸収されます。
Cは正しい記述です。正常な尿は一般に淡黄色で固有の臭気があり、通常は弱酸性です。ただし、色やpHは食事、水分摂取量、薬剤などによって変動します。
Dは誤りです。尿酸がプリン体の代謝によって生じる点は正しいものの、健康診断で一般に確認されるのは、尿中尿酸量ではなく採血による血清尿酸値です。尿中尿酸量は、尿酸の排泄状態を詳しく評価する場合などに測定します。
ひっかけポイント
ブドウ糖は「糸球体で濾過されない」のではありません。いったん原尿中へ濾過された後、通常は尿細管でほぼ全て再吸収されます。
衛生管理者としての実務ポイント
一般健康診断の尿検査では、尿中の糖と蛋白質の有無を確認します。尿酸については、尿検査と血液検査を混同しないことが重要です。異常所見がある場合は、産業医等の意見聴取や受診勧奨につなげます。
選択肢の確認
1.A,B
正答ではない。
Aは誤りですが、Bは正しい記述です。誤っているもの同士の組合せではありません。
2.A,C
正答ではない。
Aは誤りですが、Cは正しい記述です。誤っているもの同士の組合せではありません。
3.A,D
正答。誤っているものの正しい組合せ。
Aは、ブドウ糖も糸球体で濾過されるため誤りです。Dは、健康診断では一般に尿中尿酸量ではなく血清尿酸値を確認するため誤りです。
4.B,C
正答ではない。
BとCは、どちらも正しい記述です。
5.C,D
正答ではない。
Cは正しく、Dは誤りです。誤っているもの同士の組合せではありません。
この問題では、誤っている記述AとDの組合せである3が正答です。
覚えるポイント
- 腎小体は、糸球体とボウマン嚢から構成される。
- ブドウ糖も糸球体で原尿中へ濾し出される。
- 原尿中のブドウ糖は、通常、尿細管でほぼ全て再吸収される。
- 血球や大部分の血漿蛋白質は、通常は糸球体を通過しない。
- 健康診断で尿酸を確認する場合は、一般に血清尿酸値を測定する。