Y2025M04E1Q40|第2025年4月公表(第一種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問
腎臓・泌尿器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、腎臓での尿生成と**尿素窒素(BUN)**の意味が問われています。
誤っているものを選ぶ問題なので、正答の選択肢は「記述として誤り」です。
解説
腎臓では、腎小体の糸球体で血液が濾過され、ボウマン嚢に原尿がつくられます。
原尿には、水分、電解質、ブドウ糖、尿素などが含まれます。一方、血球や大きな蛋白質は通常ほとんど濾し出されません。
その後、尿細管で水分や身体に必要な成分の多くが血液中へ再吸収されます。残った不要物が尿として排出されます。
血液中の尿素窒素、つまりBUNは、蛋白質の代謝によって生じる尿素に含まれる窒素を示します。腎機能が低下して尿素の排泄が悪くなると、BUNは一般に高くなる方向に変化します。
したがって、「BUNの値が低くなる場合は腎臓の機能低下が考えられる」という選択肢4は誤りです。
ひっかけポイント
腎機能低下では、BUNは低くなるのではなく、一般に高くなる方向で考えます。
健康管理のポイント
尿検査や血液検査の異常は、腎機能、糖代謝、脱水、生活習慣などの確認につながります。衛生管理者としては、健康診断結果を確認し、必要に応じて産業医や医師への受診勧奨につなげます。
選択肢の確認
1.腎臓の腎小体では、糸球体から血液中の蛋白質以外の血漿成分がボウマン嚢に濾し出され、原尿が生成される。
記述としては正しい。
腎小体では、糸球体からボウマン嚢へ血漿成分が濾し出され、原尿がつくられます。血液中の大きな蛋白質は通常ほとんど濾し出されません。
2.腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成される。
記述としては正しい。
尿細管では、原尿中の水分、ブドウ糖、電解質など、身体に必要な成分の多くが血液中へ再吸収されます。残りが尿として排出されます。
3.尿の生成・排出により、体内の水分の量やナトリウムなどの電解質の濃度を調節するとともに、生命活動によって生じた不要な物質を排出する。
記述としては正しい。
腎臓は、体内の水分量、ナトリウムなどの電解質濃度、老廃物の排出に関係します。体液の恒常性を保つ重要な器官です。
4.血液中の尿素窒素(BUN)の値が低くなる場合は、腎臓の機能の低下が考えられる。
正答。記述としては誤り。
腎機能が低下して尿素の排泄が悪くなると、血液中のBUNは一般に高くなる方向に変化します。低くなることを腎機能低下の代表的所見とする説明は適切ではありません。
5.尿の約95%は水分で、約5%が固形物であるが、その成分は全身の健康状態をよく反映するので、尿検査は健康診断などで広く行われている。
記述としては正しい。
尿は大部分が水分で、尿素、電解質、その他の代謝産物などを含みます。尿検査は、蛋白、糖、潜血などを確認でき、健康診断で広く行われています。
覚えるポイント
- 糸球体で濾過され、ボウマン嚢に原尿がつくられます。
- 尿細管では、水分や必要な成分が再吸収されます。
- 腎臓は、水分・電解質の調節と老廃物の排出を行います。
- 腎機能低下では、BUNは一般に高くなる方向で考えます。
- 尿検査は、全身の健康状態を知る手がかりになります。