Y2026M04E2Q15|第2026年4月公表(第二種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問
厚生労働省の「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」に基づく健康保持増進対策に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、健康保持増進対策と、医療保険者との連携であるコラボヘルスが問われています。
健康保持増進対策では、個人への支援と、集団としての職場全体への取組を組み合わせて考えます。
解説
健康保持増進対策は、労働者が心身ともに健康に働き続けられるようにするための取組です。
生活習慣上の課題を有する労働者に対する個別支援だけでなく、事業場全体を対象とした取組も重要です。
課題の把握や目標設定では、健康診断結果、問診、ストレスチェック結果の集団分析、職場環境に関する情報など、客観的な数値を活用することが望ましいです。
また、健康保持増進対策では、医療保険者と連携したコラボヘルスも重要です。定期健康診断の結果など、労働者の健康状態を把握できる客観的な数値については、個人情報保護に配慮し、法令や適切な手続に従って活用・連携することが考えられます。
選択肢5のように、健康保持増進対策を推進するためであっても一切提供してはならない、とするのは適切ではありません。
健康管理のポイント
健康保持増進対策は、健康診断や保健指導だけで完結しません。職場環境、勤務状況、生活習慣、メンタルヘルス、口腔保健などを総合的に見ます。
衛生管理者としての実務ポイント
衛生管理者は、産業医、保健師、管理監督者、人事労務部門、医療保険者と連携し、個人情報の取扱いに注意しながら、健康課題の把握と改善につなげます。
選択肢の確認
1.健康保持増進措置は、主に生活習慣上の課題を有する労働者の健康状態の改善を目指すために個々の労働者に対して実施するものと、事業場全体の健康状態の改善や健康保持増進に係る取組の活性化等、生活習慣上の課題の有無に関わらず労働者を集団として捉えて実施するものがある。
記述としては適切である。
健康保持増進措置には、個々の労働者の課題に応じた取組と、事業場全体を対象とした集団的な取組があります。個別支援と職場全体の取組を組み合わせることが重要です。
2.健康保持増進に関する課題の把握や目標の設定等においては、労働者の健康状態等を客観的に把握できる数値を活用することが望ましい。
記述としては適切である。
健康診断結果などの客観的な数値を活用することで、事業場の健康課題を把握しやすくなります。目標設定や効果確認にも役立ちます。
3.健康測定の結果に基づき行う健康指導には、運動指導、メンタルヘルスケア、栄養指導、口腔保健指導、保健指導が含まれる。
記述としては適切である。
健康測定の結果に基づく健康指導には、運動、栄養、メンタルヘルス、口腔保健、保健指導などが含まれます。労働者の健康課題に応じて、多面的に支援します。
4.健康保持増進対策の推進に当たっては、事業者が労働者等の意見を聴きつつ事業場の実態に即した取組を行うため、労使、産業医、衛生管理者等で構成される衛生委員会等を活用する。
記述としては適切である。
健康保持増進対策は、事業場の実態に応じて進めることが重要です。衛生委員会等を活用し、労使、産業医、衛生管理者などが連携して調査審議することが有効です。
5.医療保険者と連携したコラボヘルス等の労働者の健康保持増進対策を推進するためであっても、定期健康診断の結果の記録等、労働者の健康状態等が把握できる客観的な数値等を医療保険者に提供してはならない。
正答。適切でない。
コラボヘルスでは、事業者と医療保険者が連携し、健康保持増進対策を進めることが想定されています。個人情報保護や法令上の手続に配慮する必要はありますが、「提供してはならない」と一律にするのは適切ではありません。
覚えるポイント
- 健康保持増進対策には、個別支援と集団的取組がある。
- 課題把握や目標設定には、客観的な数値を活用する。
- 健康指導には、運動、栄養、メンタルヘルス、口腔保健、保健指導が含まれる。
- 衛生委員会等を活用し、労使や産業医、衛生管理者が連携する。
- コラボヘルスでは、個人情報保護に配慮しつつ、医療保険者との連携を考える。