112C2|第112回 医師国家試験 過去問

社会医学・医療システム公衆衛生環境保健・国際保健

WHOの活動について正しいのはどれか。

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正解: b

正答

b たばこ規制を推進する。

この問題のポイント

WHOが中心となる保健分野の国際協力として、たばこ規制枠組条約を結び付ける。

解説

WHO〈世界保健機関〉は人々の健康水準の向上を目的とする国連の専門機関で、感染症対策だけでなく非感染性疾患の予防にも取り組む。喫煙と受動喫煙はがん、循環器疾患、呼吸器疾患などの重要な原因であり、WHOはたばこ規制枠組条約〈WHO FCTC〉を通じて各国の規制を推進している。価格・税、受動喫煙対策、広告規制、警告表示、禁煙支援などを総合的に進める。

教育、食糧、気候、労働環境も健康と密接に関係するため、WHOが全く関与しないという意味ではない。本問では国際機関の主たる役割の対応を問う。識字教育はUNESCO、農業・食糧はFAOやWFP、労働条件はILO、気候変動対策はUNFCCCの枠組みなどを中心に整理すると区別できる。

選択肢の確認

a 識字率を向上させる。
誤り。識字率の向上や教育は主にUNESCO〈国連教育科学文化機関〉などが取り組む分野である。

b たばこ規制を推進する。
正しい。WHOはたばこ規制枠組条約と各国への技術支援などにより、喫煙と受動喫煙による健康被害を減らす。

c 食糧を安定的に供給する。
誤り。食糧の生産・供給や飢餓への対応はFAO〈国連食糧農業機関〉、WFP〈国連世界食糧計画〉などが中心になる。

d 温室効果ガスの削減を行う。
誤り。温室効果ガス削減は国連気候変動枠組条約などの枠組みで進める。WHOは気候変動による健康影響の評価や対策に関与する。

e 労働者の作業環境を改善させる。
誤り。労働基準や作業環境の改善ではILO〈国際労働機関〉が中心となる。WHOも労働者の健康には関与するが、本問の代表的対応ではない。

覚えるポイント

WHOは保健、UNESCOは教育・科学・文化、FAOは食糧・農業、ILOは労働を軸に覚える。

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