113C12|第113回 医師国家試験 過去問
消化管の消化吸収機能について正しいのはどれか。
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正解: e
正答
e 長鎖脂肪酸の吸収に胆汁酸が必要である。
この問題のポイント
長鎖脂肪酸は胆汁酸によるミセル形成を利用して吸収される。中鎖脂肪酸との吸収経路の違いを押さえる。
解説
食事中の中性脂肪は、主に膵リパーゼによって脂肪酸とモノアシルグリセロールなどに分解される。長鎖脂肪酸は水に溶けにくいため、胆汁酸と混合ミセルを形成することで小腸粘膜に到達しやすくなる。吸収後は腸上皮内で中性脂肪へ再合成され、カイロミクロンとしてリンパ管を経由して血液へ入る。胆汁酸が不足すると脂肪便や脂溶性ビタミンの吸収障害を来す。
中鎖脂肪酸は長鎖より水に溶けやすく、主として門脈から肝臓へ運ばれる。蛋白質はアミノ酸や小さなペプチドに分解されて吸収されるため消化が必要である。また、便の褐色には胆汁色素の代謝物が関係し、胆道閉塞では灰白色便を生じる。
選択肢の確認
a 閉塞性黄疸は便色に影響しない。
誤り。胆汁が腸へ流れなくなると便を褐色にする色素が減り、灰白色便となり得る。
b 蛋白の吸収に消化は不要である。
誤り。一般の食事蛋白は、そのまま大量に吸収されるのではなく、消化酵素でアミノ酸や小ペプチドに分解される。
c 食物繊維は糖の吸収に影響しない。
誤り。特に水溶性食物繊維は糖の吸収を緩やかにし、食後血糖の上昇速度に影響する。
d 中鎖脂肪酸はリンパ管へ運ばれる。
誤り。中鎖脂肪酸は主として門脈へ入る。リンパ管を経由するカイロミクロン輸送は長鎖脂肪酸で重要である。
e 長鎖脂肪酸の吸収に胆汁酸が必要である。
正しい。長鎖脂肪酸の効率的な吸収には胆汁酸によるミセル形成が必要となる。
覚えるポイント
- 長鎖脂肪酸:胆汁酸・ミセル→腸上皮→カイロミクロン→リンパ。
- 中鎖脂肪酸:主に門脈→肝臓。
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